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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/25号
2003年更新
米レギュラーツアー、来季のシード決定
オメーラらがシード落ち、日本人選手は?
 米ツアー最終戦のツアー選手権は賞金ランク上位30名のみが出場する試合。そのため、前週のクライスラー選手権終了時点で今季31位以下のシード選手が確定した。シード権獲得の合否ラインは125位だが、それ以外にも大きな意義を持つ数字がいくつかある。選手にとっては天国と地獄の分かれ目だった。

 来季のシード権獲得に必要な125位のラインは、ここ数年、ハードルが年々上がり、昨年は51万5445ドルだったが、今年は48万7495ドルに微減。ツアーの賞金総額は、今年のほうが3805万ドルも増えているのにシード獲得ラインが下がったのは、それだけ賞金が大勢の選手に分散されたとも考えられる。今年の試合で予選通過ラインが軒並み高くなったことを考えても、選手層の厚みが増しているのは確かである。もっとも、複数優勝者続出という今年の珍現象を考慮すれば、厳密には“優勝とは縁のなかった選手の間で賞金がバラけた”わけで、シード権争いは僅差を競い合う激戦だったと言える。

 昨秋のQスクールを通過して今季に臨んだ35名のうち125位以内に残ったのは10人だけ。今年の全英オープン覇者、B・カーティスもそのひとり(46位)。日本ツアー出身のD・ウイルソンも97位でシード権をゲット。昨年のネーションワイドツアー(下部ツアー)賞金ランク15位以内の資格で、今季を戦い、125位以内に残ったのはA・バデリー(73位)ら6人だけだった。

 こんな事実もある。昨年は初優勝者18名と大量発生の奇妙な現象が起こったが、この18名のうち今年125位以内にとどまることができたのは半数の9名だけ(注:優勝資格により126位以下でも来季出場は可能)。おまけに、J・M・オラサバル(132位)、M・オメーラ(143位)、C・ペイビン(148位)といったかつてのメジャー覇者たちも今年はシード外へ転落。スランプのD・デュバルにいたっては211位まで大転落。こうしたデータを見ても、シード権確保の厳しさがよくわかる。

 さて、気になる日本人選手全5人の最終成績だが、Qスクール出身組の久保谷健一は125位にはほど遠く、150位入りを最後の目標にしていた。というのも賞金ランク126~150位までの選手には“準シード”資格が与えられ、来年も10試合前後出られる可能性が残るからだ。もっとも準シード選手はQスクール合格者より試合出場の優先順位が低いため、久保谷は準シードが取れたとしてもQスクールを受けるつもりでいた。で、結果はというと最終ランクは164位。

「今年Qスクールを通れば、来年は今年よりいい成績が出せると思います。ダメだったら、実力なくしてアメリカに来たってことです」と、伏目がちに語った久保谷は米ツアーのレベルの高さを痛感した様子だった。久保谷同様、Qスクールから今年1年を戦った貞方章男は波に乗れぬまま206位で終了。前述の準シードの資格で今季に臨んだ横尾要は224位で終了。シード落ちした3人に待っているのは、Qスクール2次予選からの再出発だ。

 今年は春先から左肩と首の痛みに悩まされ、不調だった丸山茂樹。終盤戦に突入したころまでは125位入りを目標に掲げていたが、ご存知の通り、グリーンズボロ優勝で、賞金ランクは一気にアップし、37位で終了した。これにより40位までに与えられる来年のマスターズ出場権を掌中に収めた。

 また、米ツアー参戦2年目の田中秀道は69位で終了。70位以内に入ると、翌年はベイヒルやメモリアルといった大きな招待試合に出場できるほか、大半の試合でオフィシャルカーが貸与されるなど、シード選手の中でも様々な“優遇”を受けられる。昨年終盤も70位入りを目指し、叶わなかった田中にとって、今年の69位は大きな進歩。

ぶち当たる壁が年々厚くなります」と田中。すでに来季へ向けてさらなる意欲を燃やしている。

 150位、125位、70位、そして40位。いずれもプロたちが気を揉む区切りの順位だが、彼らの究極の目標はトップ30、トップ10、いや賞金王だろう。この記事が発売される頃には、最終戦も終わり、上位30名の最終順位も決定しているはずだ。

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