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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/25号
2003年更新
4年に1度のルール改訂、今回の目玉は
“エチケットの強化”、その狙いは?
 英国のR&Aと全米ゴルフ協会が制定する世界統一の『ゴルフ規則』は4年ごとに見直された、改訂が行われる。来年がその改訂年に当たる。ここ2~3回は目を見張るような点はなかった改訂だが、今回はちょっとビックリする事項も盛り込まれることになった。

 まず、競技規則で一般アマチュアも注意を要する主な変更点から見ていこう。規則13-4の「例外2」で認められていた“ライの改善となったり、プレーの援助にさえならなければプレーヤーのキャディはプレーヤーの承諾なしにいつでもハザード内の砂や土を平らにならすことができる”が、来年からは認められなくなる。つまり、ボールがバンカーにある間は、プレーヤーと同様、キャディはそのバンカー内の砂をストローク前にならしてはいけないのだ。

 もうひとつは規則18-2c、つまり“スルーザグリーンでボールから1クラブレングス以内のルースインペディメントに触れた後でボールが動いた場合、アドレス前でもプレーヤーが動かしたものとみなされ1打罰でリプレース”という条項がそっくり削除される。これにより、(アドレスする前なら)ボールから1クラブレングス以内のルースインペディメントに触れた後、ボールが動いたとしても自動的に違反とはならないが、ルースインペディメントに触れたことがボールを動かす原因になった場合は、規則18-2aにより1罰打でリプレースしなければならない。

 それ以上に注目されるのが、規則11「ティインググラウンド」に新設されたティ(ティペッグ)の定義だ。そこでは、長さ4インチ(101.6ミリ)以上のティ、あるいはプレーの線を示すようなデザインがなされて製造されたもの、またボールの動きに影響を与える構造のティの使用禁止。使用した場合は、競技失格となることが規則11-1で規定された。ボールとクラブフェースの間にティの一部がはさまり、スピン量を減らす構造のティペッグはこれに当たるが(従来も規則14-3「人工の機器と異常な用具」に規定に触れていた)、いわゆるリフトティと呼ばれる、今流行のティペッグはこれに抵触しない。

 また、「付属規則II」では、以前から取り沙汰されていた制限が盛り込まれることに。つまり、「パターを除きクラブの長さを最大48インチに制限する」と「ウッドクラブのヘッドサイズを最大470ccに制限する」という内容。これで長尺デカヘッド競争は終止符を打たれたことになる。影響を受けるメーカーも少なくないだろう。

 しかし、何より驚かされるのが第1章「エチケット」の文言の大幅な加筆だ。そこには、エチケットに関する留意点が事細かに示されている。ある程度ゴルフを知っている人には「何を今さら」という内容がズラリ。まるで幼稚園児に交通ルールを教えるような「手取り足取り」の内容。しかも、それらのエチケット違反が目に余るプレーヤーに対しては、競技委員会が規則33-7「競技失格の罰;委員会の自由裁量権」に基づき競技失格にできることも明記された。

「世界的にゴルファーが急速に増えている背景があるんです」と語るのは、日本ゴルフ協会規則委員会の古澤功委員長。

 そのため、これまでのように、クラブ組織内等で先輩から後輩へ受け継がれる伝統に任せては対応できなくなった。それによるエチケットの乱れの問題は、新興国ばかりかアメリカでも問題となっており、その実情に合わせた処置だと解説する。

 また、同委員でもあり、この規則改訂に当たり、4年ごとに開催される世界会議に日本代表として87年から出席している川田太三氏は、この改訂は当初から議題に上る問題だったとし、「五輪競技入りを目指すことを始め、ゴルフを競技スポーツとして普及させるに際し、これまでのゴルファーの良識に頼るやり方では、レフェリーのいない唯一のスポーツといったことに代表される『ゴルフのアイデンティティ』が守られない怖れもでてきたからです」と背景を語る。さらに、今回は随所で文面の明確化が図られ、より解りやすくなっている。

「これまでの表現でも英米人はニュアンスで理解できますが、非英語圏のゴルファーには誤解しやすい表現がたくさんあったんです」(川田氏)

 それも国際的な普及を前に解りやすく統一させるべきだと川田氏等が提案したのが、今回の改訂で実ったのだという。

 ベテランゴルファーには、子ども扱いとも感じられる今回の改訂にも、実は深い背景と狙いがあったようだ。

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