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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/9号
2003年更新
雨続きだった冷夏のゴルフ場への影響。
涼しいから入場者増えた? それとも……
 記録的な冷夏に見舞われた今年の夏。米の不作が心配され、ビールの売上げが落ちた代わりに、コンビニではおでんが売れたというように、農業や流通業には大きな影響を及ぼしている。では、ゴルフ場には? この夏のゴルフ場業界の“中間決算”を紹介しよう。

 この時期、本来なら国内の多くのゴルフ場が“オフ”となる。もちろんゴルファーが猛暑を避けてのことだ。

 反対に8月がトップシーズンになるのが、長野などの高原リゾートコース。なかでも夏のゴルフのメッカは軽井沢。本来なら周辺の別荘やリゾートホテルに滞在し、避暑地のゴルフを満喫する富裕層で連日の賑わいを見せるはず、だった。ところが、この夏は東京都心でも十分な“避暑地状態”。その影響を少なからず受けた。

「寒いこともそうですが、それよりも7月から降り続く雨にたたられました」(太平洋クラブ軽井沢コース)

 軽井沢周辺のあるゴルフ場では「200人の予約で一杯だった日が結局50人ほどになった日もありました」とこぼす。

 軽井沢のゴルフ事情に詳しい関係者によれば、「8月のトップシーズンは、メンバーコースではメンバー比率が7割前後になります。パブリックも高級コースでは、多くは1年も前からの予約客やお金持ちの、長期滞在中のゴルファーが中心ということ。ですから、当日の朝、雨が降っていたら、簡単にキャンセルするんです。無理してプレーしません。代わりにレストランは終日混みますけどね」と当地独特の事情を語る。

「また、今回はちょうどお盆休みに入る週末に、台風が直撃するという予報がなされたので、こちらでの避暑自体を取り止めたお客様が多かったようです」(太平洋クラブ軽井沢コース)

 15日~17日で開催された女子ツアーのNEC軽井沢72も、14日のプロアマ戦は豪雨で中止。本戦に入ってからも、雨や霧でしばしば中断することになった。そのうえ最高気温が15~16度という寒さが大会を襲った。

「ストーブが用意されてあれば点けたくらいの寒さでしたよ。幸い、使い捨てカイロは用意してあったので、外で働くスタッフは使っていました」と運営スタッフ。

 ちなみに関東地方でも、梅雨明け後、夏の青空が広がったのはたった3~4日間のこと。8日~10日にかけて列島を縦断した台風10号と、続いて停滞した前線による長雨は、ゴルフ場からゴルファーの足を遠のかせたようだ。

 例年であれば、埼玉県や栃木県南部など関東平野の内陸部にあるゴルフ場は、この時期は35度近くにもなり、利用者数が減っている。

 ならば、涼しい今年の夏は入場者が増えたのだろうか?

涼しいだけならいいんですが、雨続きでこの7月、8月は連続で前年度比マイナスですね。8月だけで50組ほどのキャンセルがあったと思います」(鳩山CC・大和田克美支配人)

 ところで、例年、熱射病患者が最も多発するのは梅雨明け直後。急激な温度の変化に、暑さ慣れしていない心と体が、十分に対応しきれないからである。本号発売の頃に本来の暑さが訪れているとすると、これからが、この夏で最も危険な時期となるはず。しばらくは暑さ対策を心がけたゴルフを楽しんでほしい。

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