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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/17号
2002年更新
54ホール短縮でシード争いも
小波乱だったカシオワールド
 賞金王争いもさることながら、沖縄オープンがなくなった昨年からカシオワールドオープンは、最終戦の日本シリーズが上位選手だけしか出場できないため、今年も来季のシード権を巡る舞台となったが、今年も熾烈なサバイバルゲームが展開された。そして、3日目の雨のためゲームは54ホールに短縮。それが明暗を分ける形にもなった。

 今季のシード当落のボーダーラインは、賞金ランク70位以内でも、米ツアーを主戦場にしていた横尾要や田中秀道、それにJ・ローズ、S・ガルシア、チェ・キョンジュの招待外国人選手など出場義務試合数を満たしていない5人の選手を除くと、75位まで、賞金額は1100万円以上と見られていた。前週のダンロップフェニックス終了時点で「圏内」だった賞金ランク73位の広田悟と同74位の東聡の2人が予選通過を果たせなかったため、決勝ラウンド進んだ「圏外」の選手たちの目標は、この2人の通算賞金額に追いつく順位に入ることになった。

 例えば通算獲得944万9856円でランク78位だった合田洋の場合、20位に入り176万円余りを加算すれば、この2人を抜ける計算。合田の予選通過順位は2アンダーの27位タイ。あと一歩で届く位置にいたのだ。ところが雨のため賞金加算額が75パーセントに減額されたために、この目標が15位以内とさらに高いハードルになってしまった。

 合田は日本プロ選手権優勝の権利で2004年までの特別シード権を持っているが「それはそれとして、やはり賞金シードにこだわりたい」と言うように、複数年など他の出場資格を持っている選手も、この賞金シード獲得への執着は強いようだ。しかし、合田は42位タイと賞金シードを取れず、涙を飲んだ。

 昨年のファーストQTから這い上がって見事今季のツアー出場権を得、ランク79位で初シードを狙う谷原秀人も事情は同じだった。予選を4アンダー、13位タイで通過した谷原の目標は18位以内でフィニッシュすることだったが、3日間に短縮されたことで、13位以内に入ることがシード獲得の条件になってしまったのだ。結局、谷原は3アンダーの27位タイで残念ながらシード獲得ならず、今週からファイナルQTに出場、来季のツアー出場権獲得に賭けることになった。

 逆転でシード残留に成功したのは、9位タイで264万円余りを加算したインドのジーブ・ミルカ・シン。シンは国内賞金獲得額は1110万円余りで、75位だが、メジャーの全米オープンでの賞金が最終戦の日本シリーズ終了後に加算されるため、70位となる。

 予選落ちで、他の選手の動向次第となって結果を待っていた広田と東だが、広田が75位で滑り込みの初シードになったのに対して、東は76位で87年以来15年連続でキープしていた賞金シードを落とすことになった。しかし、東は生涯獲得賞金ランクが18位で「生涯25位以内」のカテゴリーに該当するため、来季のツアー出場に支障はない。

 なお、出場資格のうち、通算獲得3億円以上の選手に与えられて10年シードが今季限りで終了した。該当者は陳志明、牧野裕、高橋勝成の3人。このうち高橋は東と同様、生涯ランク25位以内のカテゴリーで来季の出場権を持っているが、牧野の場合は他に出場資格を持っていないため、来季の出場は今週行なわれるファイナルQTでの順位次第ということになる。なお、陳は今年の日本プロシニア選手権で優勝した際に、今後はシニアツアーに専念することを表明した。

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