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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/2号
2002年更新
ホンダで初優勝のM・クーチャーを始め
今季米ツアーで初優勝者が続々誕生の訳
 ホンダクラシックでマット・クーチャーが、ツアー本格参戦1年目にして初優勝を遂げた。彼以外にも、今季米ツアーでは初優勝者が目白押し、過去11試合中6人が初優勝。無名選手ばかりで、優勝者がどんな選手かもわからないという声が聞こえてきそうだ。そこで、まずはこの6人の横顔を紹介しよう。

 今年の“初優勝ブーム”に先鞭をつけたのは今季2戦目のソニーオープンで優勝したジェリー・ケリー(35歳)。ハートフォード大学にホッケー選手の奨学生として入学したが、ホッケー部が廃部になり、ゴルフに転向したというケリーは、95年バイコムツアー賞金王の資格で、翌年からPGAツアーへ。以来、ツアー参戦7年目にしてようやく初優勝となった。

 AT&Tぺブルビーチプロアマで優勝したマット・ゴーグル(31歳)は、ルーキーイヤーだった2000年から3年連続で同大会の優勝争いに絡み、ついに今年、チャンピオンの座を手に入れた。ニッサンオープン優勝のレン・マティース(34歳)、WGC---アクセンチュアマッチプレー優勝のケビン・サザーランド(37歳)は、ともにツアー参戦7~8年の歳月を経ての初優勝。ケリー同様、優勝まで長い歳月を要した苦労人である。

 ツーソンオープンで優勝したイアン・レガット(36歳)は、ツアー参戦歴からいえば2年目の勝利と早いが、90年にプロ転向して以来、PGAツアーに辿り着いたのは昨年と、きわめて遅かった。

 そして、ホンダクラシックで今季6人目の初優勝者となったマット・クーチャー(23歳)は、97年全米アマで優勝、翌年のマスターズや全米オープンでも活躍。昨年はノンメンバー資格でPGAツアーに出場していたが、正式メンバーという意味では今年がルーキーイヤーである。

 こうして見ると、初優勝以前にある程度の知名度があったのは、アマ時代の実績があるクーチャーのみで、他の5人はほとんど無名。昨年の賞金ランクを見ても、35位(ケリー)、70位(ゴーグル)、84位(マティース)、32位(サザーランド)、133位(レガット)と芳しくない。それにしても、今年はなぜ無名選手が続々と初優勝を遂げているのだろう。

 まず言えるのは、彼らは無名ではあるが未熟ではないということ。前述の通り、6人のうち3人はPGAツアー歴7~8年を誇り、年齢もクーチャー以外はすべて30歳代。優勝争いに絡んで惜しくも負けた苦い経験も積んでいる。

 たとえば、ケリーは昨年のプレーヤーズ選手権で3日目まで首位をキープしたが、最終日にT・ウッズに優勝をさらわれて4位に甘んじた。マティースは98年のプレーヤーズ選手権最終日、浮島グリーンの17番パー3でティショットを池に落とし、優勝争いから脱落。

 ゴーグルは3年越しの勝利だし、サザーランドはこれまで2位を2回、レガットは昨年トップ10入りを2回経験している。そして、クーチャーは全米アマの勝者。いずれも、優勝できるだけの素材はもともと持ち合わせていたのだ。

 もちろん、優勝の可能性は、この6人に限らず、米ツアー選手の誰もが持っており、チャンピオン予備軍はツアープロ全員と言っても過言ではないのが現状だ。が、その中で、今年6人もの選手が抜きん出てきた理由の第一は、やはりビッグネームの不調。タイガーがぺブルビーチで風邪をひき、D・デュバルも下痢を起こしてニッサンオープンを途中棄権。2人とも体調不良をひきずっている。P・ミケルソンはボブ・ホープで1勝を挙げたものの、マスターズに照準を合わせすぎているせいか、以後はまったく振るわない。

 もうひとつの理由は、開幕早々にケリーが優勝したことで、初優勝を目指す選手たちの間に「オレだって勝てる」という気運が高まったこと。昨年のB・ファクソン、M・カルカベキアらによる一連のベテラン復活優勝にも言えることだが、似たような立場の選手たちが暗黙のうちに刺激し合い、奮起するという現象は、確かに起こりうる。また、今年は各試合で前年の優勝者の予選落ちが目立ち、D・ラブIII、J・フューリックといったいわゆる有名選手たちが優勝争いに絡むシーンも減っている。

 その間隙を縫って無名選手たちが初優勝を遂げ、S・ガルシア、J・M・オラサバル、E・エルスら欧州勢がそれぞれ1勝をあげているが、層の厚い米ツアーでは、有名選手という肩書きにあぐらをかいている暇はなく、新旧交代の波は想像以上にハイスピードで進んでいるということであろう。

 さて、この初優勝6人のうち、2勝目一番乗りは誰になるかが今後の注目だ。

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