週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/23
2013/7/16更新

米ツアーがアンカリング禁止容認決定。
選手の反応はさまざま

 米ツアーは、R&AとUSGA(全米ゴルフ協会)が提起していたアンカリング禁止ルールを受け入れ、2016年1月1日から実施すると発表した。


A・スコットは"従う"派

 パターのグリップエンドを体に固定して打つ、いわゆるアンカリングを、R&A、USGAは次回のルール見直しの時期(2016年)に禁止すると決定していたのだが、米ツアーとPGAオブアメリカはこれに反対、特に後者は一時期「USGAの"ルール傘下"から離脱も考えている」(テッド・ビショップ会長)と怒り心頭だったが、今回容認を表明した。

「もしPGAオブアメリカが離脱すれば、主催する全米プロや全米シニアなどと、USGA主催の全米オープンとで違うルールになります。それではゴルフそのものの発展を妨げるとの忠告が米ツアーから出されたようですよ」(ゴルフ評論家・岩田禎夫氏)

 しかし「われわれは競技においては合意したが、レクレーショナルゴルファー(エンジョイゴルファー)にまでその禁止令が及ぶのは早計で、継続してルール調整を主張していく」(同会長)という。

 一方、中・長尺を使う選手の反応としては、マスターズチャンプのアダム・スコットは「従う」としているが、全米プロ覇者キーガン・ブラッドリー、全米オープン覇者ウェブ・シンプソンは「訴訟も辞さない」という強硬姿勢をとっていると伝えられている。

 日本ではJGA(日本ゴルフ協会)も、「世界のルールにのっとっていくだけです」(理事・塩田良氏)。ツアーを率いるJGTO(日本ゴルフツアー機構)も「決定されたことに従うだけ。とくに声明は出しません」(広報・田中賢治氏)という。

 中・長尺パターが欧米ほど一般的でない日本では、これまで目立った論議の波風も立っておらず、"無風"のまま。ただし、使用者の多いシニアから抗議の声があがる懸念はある。


【関連記事】
2013/5/28 アンカリング対策パター早くも登場
2013/3/26 パターのアンカーリング規制問題、米国で意見真っ二つ
2012/12/25 ブラッドリーはカンニング呼ばわり! どうなる中・長尺パター問題

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト