週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/16
2013/7/9更新

プロ19年生44歳で初優勝!
難病克服したデューク

 トラベラーズ選手権で飛ばし屋バッバ・ワトソン(34)を逆転しケン・デュークが米ツアー初優勝を飾った。ミケルソンやエルスと同世代44歳の初V。全米で遅咲きと話題になっている。

 プロ19年目の快挙に本人「自分は勝てるということを、強く信じることが大事なんだなぁ」としみじみ。初シードは04年だが、そのあとも下部ツアーとの間を行ったり来たりで、試合に出られると聞けばカナダツアーにも足を延ばし、なんとか食いつないできた。

 一昨年ウェブドットコムツアー(2部ツアー)で賞金ランク7位に食い込み、昨年レギュラーツアーに再浮上。今季はこれまでに18試合に出場し10試合で予選落ちと、もはや後がない崖っぷちに立たされていた。しかし、19戦目トラベラーズ選手権では最終日最終ホールでグリーン外から15メートル直接沈め執念でプレーオフの権利をつかむと、サドンデス2ホール目で決着をつけた。

 じつはデューク、中学生のころ、背骨が左右S字にカーブする脊椎側湾症と診断されている。そのまま放っておくと肺や心臓が圧迫され生命の危機を招くことに。これは女子世界ランク2位、ステイシー・ルイスが克服したのと同じ難病。1日23時間のコルセット状の矯正器具装着を余儀なくされた後、高校1年生のときには長さ40センチの金属を埋め込み、背骨を矯正する大手術を受けている。しかしわずか数カ月後にはゴルフ部に戻って競技に出場した不屈の闘志の持ち主なのだ。

 球は飛ばないが、フェアウェイキープ率はツアーナンバーワン。タイガーやマクロイら若手が台頭するなかで、味のあるベテランが奮起する光景はなかなか爽快だ。


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