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週刊ゴルフダイジェスト 12/25号
2012/12/17更新

「アラフォーの星」
プロ20年生 43歳賞金王・藤田のストイック人生

 藤田寛之が日本シリーズで今季4勝目。43歳で初の賞金王に輝いた。「日本シリーズ3連覇」「賞金王」「世界ランク50位以内」という二兎ならぬ三兎を追いかけ、すべて実現させた有言実行の男。彼の20年のプロ人生を振り返ると……。


今季の平均ストロークは70.03で自己2番目にいい数字

 藤田が一躍その名を馳せたのは15年前。97年サントリーオープンで全盛期のジャンボを振り切りツアー初勝利を挙げたのだが、じつはその年、ツアー、グローイング(現チャレンジ)、後援競技の3部門で同時にシードを獲得する快挙を達成。普通なら有頂天になるところだが藤田は違った。

「ゴルフはなにがあるかわからない。僕なんて才能もないし未来なんて見えませんよ」と、藤田“らしい”ネガティブ発言。だが本人の心配をよそに、以降16年間シード落ちは一度もない。01年以降は賞金ランク20位も外したことがなく、40歳になってからはトップ5をキープ。通算で15回の勝利のうち、40代で9勝を挙げている。

 身長168センチと決して体格に恵まれたわけではない彼が、40代になってからの大飛躍。裏にはもちろん、たゆまぬ努力とたぐいまれな探求心があった。

 以前の藤田は同門の宮本勝昌と回ると20~30ヤード置いていかれていた。しかしキャディの梅原敦はここ数年で藤田の飛距離が「30ヤードは伸びた」と証言。「クラブやスウィングもありますが、やっぱりトレーニング(の賜物)じゃないですか?」 (梅原)

 藤田はいう。「40歳になる前ぐらいから、技術の練習の前にまず体を作っておかないと満足なパフォーマンスができないことに気づいた」と。思い立ったら即実行。所属する葛城GCに専用のトレーニングルームをつくり、オフはもちろん、シーズン中も試合が終わった日曜日にジムに直行。師匠の芹澤信雄が「体を壊すぞ」というほどのハードワークに取り組む。用具契約を交わすメーカーには「完璧なクラブを作ってください」と要望を出す。そのこころは「クラブが完璧なら、ミスしたとき自分が悪いに決まっているから」だそうだ。

 そこまでストイックに自分を追いつめるのは、同世代の人々が自分と照らし合わせ、藤田に期待を寄せるのがわかるから。「遼くんに負けるな」といわれ「アラフォーの星」と呼ばれ、その期待に応えたいという責任感が年々膨らむ。

 そしてもう1つのモチベーションが海外メジャー。結果が出ずに打ちのめされても「その刺激がたまらない」。だからこそ出場資格の生まれる世界ランク50位以内にこだわる。日本シリーズの勝利でランクは43位。K・J・チョイを抜き、アジア勢最高位で念願のマスターズ切符を確実にした。

「仲間からこんな立派な選手が出るなんて正直ビックリ」と、芹澤は弟子の快挙に感無量。普段は挑発するような発言が目立つライバル谷口徹も「あそこまでゴルフに熱心なプロはいない」と脱帽する。アラフォーの星はまだまだ走り続けそうだ。

 
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