週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/21号
2012/2/13更新

スター不在の米PGA
QT制度廃止で米人ヒーロー誕生をもくろむ


タイガーみたいなスーパースターが欲しい

 米PGAツアーが苦しんでいる。リーマンショック以降、スポンサーは集まりにくいうえ、選手の年金が高騰、財政的に逼迫(ひっぱく)。ツアーの運営・管理改革を迫られている。

 その改革案のひとつがツアー参加資格の改革で、現行12月に6日間ほど実施しているQスクールの撤廃だ。

 QTに代わり、PGAの賞金ランキング125位以内に入れなかった75人と、下部ツアーのネーションワイドの上位75人の150人によるトーナメントを3試合ほど秋に行い、その中から50人に翌年のツアー参加資格を与えようというもの。現在、ネーションワイドの上位25人が翌年のツアー参加資格を得ていたが、QT同様これも廃止される。

 この制度が実施されれば、海外勢の新規参入が減るのは必至。国内大学からの有望選手でも、最初の1年は下部からのスタートとなる。

「QTを整理しようという案は以前からありました。もともと米ツアーは海外からの参加を歓迎していましたが、あまりに多くなると自国選手が育たなくなる危険性があるからです。それに秋に開催しているフォールシリーズ(米ツアーはレギュラー、プレーオフ、フォールシリーズの3部で構成)は一流どころの選手は控える傾向。スポンサーがつきにくいので、その時期にドラマが生まれる試合を、ということでしょう」(NHKゴルフ解説者の佐渡充高氏)

 ただし、この改革案、コミッショナーのティム・フィンチェムがまだ提示したばかりで、今後、委員会の承認が必要。まだ紆余曲折があるだろうし、実施するとしても今秋ではなく、来年以降になる予定だ。

 タイガーの出現で、財政的に大いに潤った米PGAツアーも、自国のスター不在で先細り。タイガーの完全復活を祈るか、新ヒーローの誕生を待つか。

 
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