週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

ゴルファーだから、できること。
3・11そのときプロは…

　3月11日の大震災発生時、プロたちはどう過ごしていたのか。その後、発信されたさまざまなメッセージとともに、それぞれの「そのとき」と「これから」を見る。

■石川遼

キャデラック選手権のためフロリダ州に滞在。早朝にインターネットで、震災の情報を知り、スタート前、父・勝美さんから「家族は大丈夫だからゴルフに集中して」とメールが届く。

「遠く離れた地からではありますが、今、恐怖と戦っているみなさんにエールを送ります」

　17日からのトランジションズ選手権では公式会見に呼ばれ、海外メディアからの震災についての質問連発に対応。「海外にいるのはつらい」と、言葉を詰まらせた。

■池田勇太（東北福祉大出身）

石川と同じくフロリダ滞在中、夜中に友人からのメールで震災を知る。

「僕にとっては千葉と仙台が故郷。それだけにとても辛い」

　所属する日清食品と相談し、母校の東北福祉大にカップラーメン3000食の寄付を決める。

■横峯さくら

プロギアレディスに参戦。３位につけていた。

「毎年、宮城県の利府でトーナメントが行われているので、被災地、被災者の方がとても心配です。私にできることは見守ること、応援することしかありませんが、微力ながら支援させていただきます」

■佐伯三貴（東北福祉大出身）

プロギアレディスに参戦していた。

「私にできることはすべてやるつもりです。第二の故郷、仙台の力に少しでもなれたらと思うばかりです」

■宮里藍（東北高出身）

沖縄から東京に飛行機で移動中、着陸前に震災が起きる。

「私ができることは、アスリートとして皆さんを励ますこと」

　上田桃子、宮里美香と協力し、寄付金集めを開始。

■有村智恵（東北高出身）

高知県でプロギアレディスに参加していた。被災地の様子をテレビで見て号泣するも、

「被災地の方々に希望や勇気を与えられるように、プロゴルファーとしてがんばると同時に、励ましの言葉を発信し続けていきたいと思っています。皆で一つになってがんばりましょう」

　震災翌々日には「TEAM JAPAN♯GOLF」を立ち上げるなど、募金活動を開始。

■原江里菜（東北福祉大出身）

ホステスプロとしてプロギアレディスに参加していた。

「私自身も被災地の方々に何かできないかと真剣に考えています。選手みんなも何ができるかを考えています。この気持ちが、どんな形でもたくさんの人の役に立つことを信じて」

■谷原秀人（東北福祉大出身）

母校の東北福祉大学の合宿に帯同し、オーストラリアでトレーニング中。地震発生の第一報は、恩師である阿部監督からの「大変なことになった」という一言で知る。13日に帰国し、その後、直ちにツイッターで
「東北地方を立て直しましょう！」 と被災者支援のための寄付を募った。

■宮里美香

震災発生時はアメリカへの機内。その後
「正直、今の日本の状況を見てアメリカへ行くのは辛いものがありました。けれども、私がアメリカで頑張って皆さんに勇気を与えることがプロゴルファーとしての役目だと強く感じました！」

　有村智恵、上田桃子、宮里藍らとともに募金活動。

<プロたちはさまざまなチャリティや寄付金集めに取り組んでいます>

●今田竜二／トランジションズ選手権で、バーディごとに1,000ドルを寄付すると発表。他の出場選手にも参加を呼びかける。
●片山晋呉／「片山晋呉Edy基金」を立ち上げ、義援金を募集。
●馬場ゆかり、古閑美保、川原由維、諸見里しのぶ、北田瑠衣、佐伯三貴、飯島茜、佐藤のぞみ、有村智恵ら／３月20日にＪＲ博多駅前で募金活動を実施。
●チームセリザワ（芹澤信雄、藤田寛之、宮本勝昌、上井邦浩）／ファンドレイジングサイト「Just GivingJapan」（支援したい団体のために寄付を集める）に参加。
●中村香織、池内絵梨藻、池内真梨藻、茂木宏美、桜井有希、大江香織、藤本麻子、大谷奈千代ら／３月20日にチャリティゴルフレッスン会を実施した。サイン入り物品販売も。
●東尾理子／ファンドレイジングサイト「Just GivingJapan」に参加。
●桐林宏光／ファンドレイジングサイト「Just GivingJapan」に参加。

　
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