週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

王様と王子、感動シーンの裏側にあった
18歳の気配り

今年は石川と薗田の杉並コンビが日本男子ツアーを牽引する

　薗田がプロ５戦目で初優勝を飾ったミズノオープンよみうりクラシックの最終日。石川遼はホールアウト後、すぐさま先輩の応援に駆けつけようと18番グリーンに向かおうと思ったが、ちょっとした彼なりの配慮から遠目からの応援となった。

　16番で２位と２打差になった薗田を、クラブハウスのレストランのモニターで見た石川は、父・勝美さんに「薗田先輩のホールアウトにかけつけていい」と声をかけ、勝美さんも「そうだね、行ったらいい」と返事。

　そこに５アンダーで堂々ローアマを獲得した高校の後輩、浅地洋佑がレストランに上がってきたので、「薗田先輩の優勝にかけつけよう」と声をかけ、杉並学院の後輩２人が18番グリーンで先輩の初優勝を待とうとした。

　しかし、石川はゴルフ界を超えたスーパーアイドル的存在。グリーン周りで薗田を待っている間、18番のギャラリーを刺激してしまうと、薗田以外にも他のプレーヤーにも影響を与えかねない。そこで石川と運営スタッフと相談した結果、18番グリーンから少し離れたアテストルーム付近で隠れるようにして薗田を待つことにした。

　そして最終パットを沈め優勝した薗田が、アテスト会場に向かう途中、陰からスッと飛び出し「ナイスプレー」と声をかけた石川。
「まさかいるとは思わなかったからビックリしました。うれしくて涙が止まらなかったです」
という薗田。薗田優勝の陰にギャラリー、選手たちに配慮する18歳の好プレーもあった。

　
【関連記事】
2010/ 6/22　スコアも飛距離も勝った！ 遼の先輩・薗田の面目躍如
2010/ 3/ 2　人と会って教養を！ 石川遼、TVで初のレギュラー番組