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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/16号
2010/3/5更新
スチール、カーボン両陣営が
それぞれ相手の土俵に乗り込んだ


左から、ウッド用に新規参入した『プロジェクトX』、『レジオ』。右端はアイアン用『ランバックス』

 スチールシャフトのトップメーカー2社が、自社の得意分野を超えてウッド用カーボンシャフトの新製品を発売する。一方、カーボン専業メーカーはアイアンシャフトでスチールに似た重量のシャフトを発表。互いに専門分野を超えてボーダーレスになりつつあるシャフトの最前線とは。

 まず、ウッド用カーボンシャフトの、『プロジェクトXグラファイト』(トゥルーテンパー)は、その名の通り、アイアン用スチール『プロジェクトX』をシリーズ化したもの。昨年から供給されている米ツアーでは、アイアン同様、吹け上がりを抑えた強い弾道が得られるとして使用者が増えている。これを試打集団チームヨシムラ・吉村忠義氏に試打してもらった。

「球がつかまりすぎず、ストレートからフェードになりやすいので、左を嫌う上級者には好まれると思います。また、シャフトの剛性で、手元からしなってくる設計のため、間がとりやすいのが特徴」という。

 日本シャフトの『NSプロレジオ』は、スチールの粘りとカーボンの走りを併せ持つという触れ込みで登場したが、こちらは、
「手元から先まで滑らかにしなって、つかまりもいい。スウィングタイプの違う3人が打って、3人ともが振り心地のよさを感じた。ヘッドの大小を選ばないところもいい」(吉村氏)
と、試打では悪いところが見つからなかったが、あえていえば癖のなさがセールス上の弱点といえるかもしれない。

 カーボン専業メーカーからは、今年は、アイアンのスチールシャフトユーザーをターゲットに定めたカーボンシャフト『ランバックスプロトタイプ110i』(90~115グラム・フジクラ)や『フブキ』(74~85グラム・三菱レイヨン)が登場したほか、グラファイトデザインは『ツアーAD-115』や『ツアーAD-105』のカラーバリエーションを増やした。

 いずれのメーカーも、今年より始まったミゾ規制を想定して、新ミゾ採用でスピンが減るなら、高さで球を止めるよう、打ち出し角を高くするという設計をしているのが特徴。

 カーボン、スチール両陣営が相手の土俵に乗り込んで勝負を挑みかけたおかげで、ゴルファーはシャフト選びの嬉しい悩みがますます大きくなりそうだ。

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