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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/20号
2009/10/9更新
東京五輪ならず。16年開催地リオのゴルフ事情と
開催ゴルフ場を勝手に予想

2016年オリンピックの開催地が日本時間の3日(土)未明、ブラジルのリオデジャネイロに決定。残念ながら、東京の52年ぶり開催はならなかった。同大会からゴルフが実施競技に復帰することがほぼ確実なだけに(9日に決定)、開催地の行方にはゴルフ関係者の関心も高かった。同国のゴルフ事情に詳しい関係者から話を聞いた。

日系3世のブラジル人で、日本ツアーで活躍中の飯田マリア(30)は、リオ決定の報に接し、
「素直に嬉しい。南米で初めてオリンピックが開催されることで、ようやくブラジルも世界に認められた気がします。これを機会に、ブラジルの“怖い、危ない”というイメージが一新されることを期待しています」
と喜びを口にした。しかも彼女には、ゴルフの自国代表として五輪に出場する可能性がある。
「そうなれば大変な名誉です。これまでは日本ツアーでシード権を取ることが目標でしたが、もうひとつ、ブラジルのオリンピックに出場して、子どもたちに夢と希望を与えるプレーをするという目標ができました」
と明るく語ってくれた。

ブラジルのゴルファーと言っても、米女子ツアーで07年新人賞を獲得したアンジェラ・パークが思い出される程度。それゆえ、飯田プロには代表選出の可能性がありそうだ。しかし、開催は7年先。その間に同国のゴルフ事情も変わることもある。

ゴルフコースコメンテーターとして、世界2000のゴルフ場を視察、研究するマサ・ニシジマ氏は、
「ブラジルゴルフ連盟は最近、ジュニア育成に力を入れ始めたようです。ブラジルは人種差別がほとんどない国で、才能があれば人種に関係なく支援されます。現在ブラジルには全土で132コースありますが、サンパウロが中心。リオの周辺にはイタナンガGCという国際大会を開いたコースがありますが、あまりいいゴルフ場ではありません。でも、リオの北にはゴルフ場に適した土地がたくさんあり、オリンピック開催を機に新しいコースが造られる可能性はあるでしょうね。現在、ブラジルは財政が豊かですし、外国からの投資も盛んですから」
と、今後はゴルフ場開発とともに、競技ゴルフも急速に発展する可能性を指摘する。何といっても2億人近い人口がある、サッカーを中心に優れたスポーツ選手を多数輩出してきた国である。

昨年、日系団体主催のブラジルのゴルフ大会に招待された高橋勝成プロも、「もともとゴルフは日系人の間で盛んだったようですが、10代の人たちには日系以外でも関心が持たれてました。ライバル関係にある隣のアルゼンチンからは世界的な選手がたくさん出ていますから、そこと上手く交流ができれば意外に早く強くなるかも」と語る。

米ツアーでは中南米出身プロの台頭が珍しくないなか、ブラジルだけ取り残された感があった。だがそれも、五輪を見据えて様相が変わるのかも。初の五輪ゴルフ、ブラジルのメダル獲得も関心を集めそうだ。

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