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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/26号
2009/5/15更新
今がゴルフ黎明期。
北京のショーでわかった中国の最新ゴルフ事情

 4月末の先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議では「世界経済の年内回復」の見通しが採択された。その牽引役と見られているのが中国だ。4月中旬、北京で開催された中国ゴルフショーには世界中のメーカーが殺到。中国のゴルフ市場はいまどうなっているのだろう。


日本メーカーも中国に熱い視線を送る

 ゴルフ関連のメーカーやサービス企業、全232社が出展した今年の中国ゴルフショーは4月10日~13日、北京農業展覧館で開催。約4万5000人が来場する賑わいとなった。「年々規模が大きくなってきました」と語るのは、14年も前から中国でゴルフビジネスに携わってきた竹田慎氏だ。

 ちなみに、日本の「ジャパンゴルフフェア」は、今年189社が出展、3日間で4万7000人弱の入場者を記録している。

 だが、それでも場内の活気は「今年のアメリカ、日本のショーよりも明らかに上でしたね」(竹田氏)と、会場ではデモンストレーションや商談が熱く繰り広げていたと語る。

 出展社の一つ、マルマンゴルフは「中国の消費意欲は旺盛で、閉塞感はまったく感じられません。新聞報道では輸出入とも1~2月を底に回復しつつあるそうです」(広報部)と語った上で、同社は中国のゴルフ市場は今後急速に拡大する可能性があると判断。

 近く中国のスポーツ関連商社・ダイレクトリンク社と合弁会社を立ち上げ、攻勢に乗り出す予定という。

 同社はこれまで富裕層を相手に、マジェスティの限定高額セット等で売上げを伸ばしてきた。

 だが、今後はビギナー向けのベリティ・ブランド等も投入し、いち早くボリュームゾーンにも浸透させていきたいという。

 ダイワ精工も「GIIIの50周年モデル(ドライバー1本28万円)は、当初から売上げの半分ほどはアジア市場を予定していましたが、結果的に中国が中心となりました。今後も大きな市場として、積極的に展開していきたい」(広報担当)と、中国市場に熱い視線を向ける。

 どうやら中国のゴルフ市場は、日本でいえば庶民に一気にゴルフが広まった、昭和30年代の第1次ゴルフブームの直前にあたるのだろう。それゆえ、この機を逃すまいと世界中のメーカーが態勢を整えている。

 また、先のダイレクトリンク社も、世界中のメーカーを扱うショップを出店させるだけでなく、北京市内に大型の総合練習施設を開設。

 そこにアメリカからタイガー・ウッズのアマチュア時代のコーチであるジョン・アンセルモ氏を招いて、スクールを開講するなど、より広い層への浸透も進めている。

 某・地クラブメーカーの社長は「日本製は値段が高くても機能が保証されているので、贈答用などで少なからず売れるから、高額のクラブを作ってくれと言われることがあります」ともらす。

 熱気に包まれる中国市場だが、今後の変貌ぶりは世界中に注目されることになりそうだ。

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