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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/19・26号
2008/8/7更新
タイガー不在の米男子ツアーが面白い
ベテランK・ペリー vs 若手A・キムの戦い

 米PGAツアーもタイガー・ウッズ不在のまま終盤戦に突入した。タイガー不在を埋めるのは誰か? ベテランと若手がしのぎを削るなか、いまだに賞金ランキングのトップにはタイガーが君臨している。しかし、米ツアーのプレーオフシリーズなど、これから大型賞金のトーナメントが続くことから、早くも今季の賞金王やプレーヤーオブザイヤーの行方が取り沙汰されている。


ベテラン代表のペリー(左)と若手の筆頭キム

 タイガーの穴を埋めるベテランと若手の対決ということなら、若手のほうに勢いがある。その若手を代表するのは今季2勝、23歳のアンソニー・キムが最右翼だろう。AT&Tナショナルでの優勝後、全英で7位タイ、カナディアンオープンでの8位タイと、大きな試合にも慣れてきており、今後の大きな試合にも期待できる。

 その一方、ベテランを代表するのが、8月10日に48歳になるケニー・ペリーだろう。ペリーは米ツアーで3勝を挙げており、タイガーを別とすると、もっとも賞金王に近い位置にいる。

 だが、ペリーは、この「バック9」ページでも紹介したが、目をライダーカップに向けており、賞金王には、あまり興味を示していないフシもある。

 若手の活躍という意味では、今年はマスターズ以降、17試合中7試合でタイガーより若い世代が優勝を果たしている。昨年の同じ時期には、タイガーより若い世代は2人しか優勝していないことを考えれば、若手グループが力をつけてきていることは明白だろう。

 ただ、32歳のタイガーを中心に考えて、この8月初旬時点で31歳以下を若手、32歳以上をベテランとすると、今年の賞金王の可能性が残っている賞金ランキングの20位まででは、若手が8名、ベテランが12名となり、ここではベテランのほうが有利ということになる。

 実際のところ、タイガーは全米オープンの優勝時点で、約577万ドルの賞金をすでに獲得している。つまり、タイガー以外の選手は、今後優勝賞金が130万ドル前後の大きな試合に2試合優勝し、そのほか上位に何回か来るとしても、現時点で250万ドル以上の賞金を獲得していないと賞金王となるのは難しい。

 となると、より現実的に賞金王になれる可能性があるのは、8月初旬時点で賞金ランキング9位のビジェイ・シンくらいまでで、この10人の中には、タイガーより若い選手は、キムとジェフ・オギルビー(31)の2人しかいない。




 さらに、プレーヤーオブザイヤーとなると、最低でもメジャー1勝は必要となり、全米プロしだいでトレバー・イメルマン(27)の可能性も残ってはいる。タイガー以外では、パドレイグ・ハリントン(37)が最有力で、こちらではベテランのほうに分があるといえるだろう。

 ベテラン、若手の対決のなか、7月27日に終了したカナディアンオープンで優勝したチェズ・リービー(26)がこんなことを語っていた。

「前週のUSバンク選手権で、ケニー・ペリーとプレーしたんだが、彼のパッティングを見てヒントをつかんだ。それが勝因になった」。天才タイガーのプレーは、そう簡単には真似ができないが、ベテランプレーヤー達のプレーが、若手達を刺激していることは確かだ。

 ベテラン対若手、どちらが上とは言い切れないが、従来のビッグネームを除いた形での新勢力地図ができつつあるようだ。

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