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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/22号
2008/4/10更新
カーナビでは検索できない!
この2年で名前が変わったゴルフ場

 業界の事情通によると、日本のゴルフ場は約2400コース、このうち2000年以降に名称変更が行われたゴルフ場は約500コースで、全体の2割を超える。この4月10日に発売予定の小社刊「ゴルフ場ガイド2008~2009」によると、最近2年間で名称変更が判明したゴルフ場は135コースにも上る。“顔と名前が一致しない”ゴルフ場が増えたことで、ゴルフ業界はもちろん、異業種にも影響が広がっている。

 ゴルフに出かける道中、見慣れないゴルフ場名が書かれた真新しい案内看板が目にとまり、こんなところに新しいコースができたのかと錯覚することも少なくない。

 しかし、1998年頃からゴルフ場の新規開発は認可条件が厳しくなったことで事実上凍結されており、最近見かける“一見“新コースは、ほぼすべて名称が変わったゴルフ場だ。

 この中には、今年、日本プロが開催されるレーサムゴルフ&スパリゾート(旧プレスカントリークラブ/群馬)やプロミスレディス開催のマダムJゴルフ倶楽部(旧ウォーターヒルズゴルフ倶楽部/兵庫)など知名度の高いコースも含まれている。

 また、西武からシティグループに売却されたゴルフ場は、ナクア白神ゴルフコース(旧鯵ヶ沢高原ゴルフ場/青森)ニセコヴィレッジゴルフコース(ニセコ東山プリンスホテルゴルフ場/北海道)に変わった。

 長年慣れ親しまれた名称をあえて変更する理由として多いのが、営業譲渡や民事再生手続きなど経営交替にともない、旧ゴルフ場名が与えるマイナスイメージを払拭するためで、実際のロケーションに合わせてCIを行った札幌南ゴルフクラブ(旧定山渓カントリークラブ/北海道)のようなケースはごく稀だ。

 とくに、バブル崩壊後の1997年末、ゴルフ場業界大手の日東興業が再建のため和議を申請(その後民事再生手続きに移行)した前後から、雪崩を打つようにゴルフ場の倒産・整理が続いた。

 つまり、ゴルフ場の名称変更はほとんどここ10年以内に集中しているといってよく、書き換えられた看板があちらこちらで目につくのも当然のことだ。

 さて、文字通りゼロからの再スタートを期すゴルフ場だが、名前を変えたからといって一旦地に堕ちた信用はそうかんたんに回復させられるものではない。

「タイホーカントリークラブは、かさまフォレストゴルフクラブに変わって会員権が30万円から100万円に値上がりしましたが、これは森ビル系の森インベストに経営が替わったお陰。

鶴舞カントリー倶楽部は、名称はそのままですが、経営が三井物産から東急不動産グループに移ったことで200万円から倍の400万円に値を上げました。いくら名を変えようと問題は中身、バックにどれだけ信用ある企業がついているかが大切です」(ゴルフダイジェスト社・会員権事業部)

 ゴルフ場の名称変更によって不便を感じるのはカーナビを操作するとき。新しい名称がカーナビソフトに登録されていないため、目的のゴルフ場が見つからずに慌てた経験のある人も多いはずだ。

「たいていは主催者の方で旧名称も教えてくださるので迷ったりしたことはありませんが、初めてだと思っていても着いてみたら知っているコースだったことはありますね」(服部道子)

 地図ソフト大手のゼンリンでは、定期調査のほか、情報が寄せられる都度、調査を行って情報の更新に努めているが、「実際に現地に足を運んで確認した上でないと反映させられない」ため、これほど頻繁な名称変更にリアルタイムで対応することは難しいようだ。

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