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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/20号
2007/11/8更新
山火事で家が危機の中、アジアの
試合に出場するミケルソンの“オフ”

 米ネーションワイドツアーの最終戦、ツアー選手権が、10月28日、バロナクリークGCで無事終了した。日本ではほとんど報道されなかったが、実はこのコース、南カリフォルニア・サンディエゴから50キロほどの距離にあるコースで、直前まで、米国西海岸エリアで発生した山火事のために、開催場所の変更が噂されていたのだ。この山火事は一時同じサンディエゴ郊外に住むP・ミケルソンの家近くまで延焼する勢いだった。


ラッキーが試合でも続くか?

 ツアー選手権が無事に行われたということは、ようやく、火事のほうが沈静化したということだ。

 その爪痕を残したが、ゴルフ界での被害は予想されたよりは小さかったようだ。

 南カリフォルニアといえば、キャロウェイやテーラーメイド、タイトリストなどがあるメーカー銀座のカールスバッドがあるが、ここは直接の火事による被害はなかったものの、近隣の道路が閉鎖されたり、従業員が避難していたために、数日間操業停止に追い込まれたところがほとんどだった。

 カールトンクリークGで行われた米ツアーQスクールのファーストステージは、直接の被害ではないが煙のために2日間順延されたり、ジュニアのワコビアオープンが中止され、来春の開催となったりしている。

 もっとも、火事による直接の被害を受けたコースやコースに隣接した住宅も少なからずあり、ツアー選手権が開催されたのも「試合を行うことによって、地域に経済的な影響を与えるとともに、チャリティ効果がある。またサンディエゴ郡が、通常に戻る象徴的な意味合いもある」(B・カルフィー・ネーションワイドツアー会長)ためとか。

 しかし総じて見れば、被災した人々には、気の毒だが、フロリダ州に次ぐアメリカ第2のゴルフ州にしては、ゴルフ界での被害は少なかったといえるだろう。

 ツアープレーヤーの中では、スコット・シンプソンやトム・レーマンの家にも避難退去の命令が出されたが、2人とも難を逃れている。

「彼は非常に幸運だった」とマネジャーのT・R・レインマン氏が語るのは、フィル・ミケルソンのことだが、なんと、彼の家から道路1本挟んだ町並みは、1軒を除いてすべてが焼失、彼の家の並びも2軒ほど焼失してしまった。

 先の4月に移り住んだランチョ・サンタフェのミケルソンの家が、ダメージは受けたものの大きな被害にはならなかったのはもっけの幸いだった。

 ミケルソンは、そのときニューヨークにいたが、10月下旬に自宅に戻り、そのまま、サンディエゴの別荘、ビーチハウスに避難。

 一時はスケジュールの変更も考えたということだが、大きな被害がないことを確認して安心したとかで、そのまま家族とともに、シンガポールに飛んでいる。

 ミケルソンがシンガポールに飛んだのは、先週のバークレイズ・シンガポールオープンに出場するため。

 この試合には、ミケルソンのほか、E・エルスやV・シン、L・ウエストウッド、A・スコットなどのトッププロがエントリーしており、また次週の上海で開催されるHSBCチャンピオンズには、ミケルソン、エルス、シンに加えて、R・グーセン、P・ハリントン、S・ガルシア、A・カブレラなどの錚々たる顔ぶれが揃い、「トッププレーヤーたちの関心の高さは過去最高」(G・モーガンHSBCマーケッティング部長)といわれている。

 米ツアーのフェデックスカップのプレーオフが、9月中旬に終わったことで、トッププレーヤーたちは、実質3カ月以上の休暇中

 時間に余裕ができたことで、家族サービスをかねて、来シーズンの調整をしながら、世界飛びまわっているということなのだろう。

 このままうまくゆけば、日本の試合にも、トッププレーヤーたちが集まる可能性も出てきているということだ。

 真剣味半分? とはいえ、試合となれば本気モードとなるトッププレーヤーたち。

 あるいは、ラッキーなミケルソンあたりが、オフシーズンの台風の目になるのかも?

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