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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/2号
2007/9/20更新
練習場で無料レッスンが受けられる
生き残りをかけた新アイデアが人気

 ゴルファー数の回復が遅れている原因のひとつに、最初に”敷居が高い”というイメージを持たれていることがあるようだ。そうしたイメージを払拭するサービスを導入することで来場者を増やしている練習場がある。人気のポイントは「無料」と「コミュニケーション」というのだが……。

 東京都西東京市にある「タイムジップス24」は、都内では数少なくなった比較的規模の大きな練習場(180ヤード、120打席)で、24時間営業やフルタイムの「時間制打ち放題」など、ユニークな経営をいち早く取り入れたことで人気の練習場だ。

 これに、2年前から新たに加わったサービスが、いずれも無料の「ワンポイントレッスン」と「集中レッスン」の制度。

 前者は、当日フロントに申し込めば、場内を巡回しているインストラクターが基本時間5分間でインスタントレッスンをしてくれる。

 また、後者は予約制で、基本時間1時間でじっくりレッスンしてくれる仕組みだ。

「きっかけは近隣に相次いで練習場ができ、うちも含め4軒で競合していること。そこで他にない差別化を図り、かつゴルフ人口そのものが増えるようなサービスを、と考えた結果です」(支配人・鈴木由和氏)

 もともとゴルフ練習場は「装置産業」といわれる業界。

 規模など充実した設備であれば、それに見合った来場者が確保できるといわれてきた。

 もちろん、ある程度の腕前の人なら、ハード面さえ整っていれば、それで通うこともできる。しかし、初心者がリピーターになるには、やはりソフト面が大事だ。

「無料レッスン」はそのための一策。実際、同練習場では女性の希望者が目立つようになったという。そのうえでここは「コミュニケーション」を重要なソフトにしている。

 現在、7人の指導者(1日2~3人が担当)と契約しているのだが、「全員、PGAのティーチングやトーナメントプロの資格を持った人間ですが、うちでは肩書きは表に出さず、すべてアドバイザリースタッフということでレッスンしてもらっています」という。

 あえて身分を表に出さず、肩書きで指導するのではなく、人柄の良さで勝負

 初心者でも上級者でも、気軽にレッスンしてくれる人を揃えたという。

 実はそのために、「ボランティアのおじさんが優しくレッスンしてくれた」と勘違いする利用者もいたようだ。

 確かに、練習場で無料のレッスンが受けられれば、上達は格段に早まるだろうし、それが気のいい指導者となればリピーターが増えるのもうなずける。

 これまで練習場の無料レッスンといえば、「無料体験レッスン」とか、期間限定のサービスが一般的だった。

 しかし、ゴルフ人口の本格的な回復を図るなら、こうした恒常的に無料レッスンが受けられる施設の増加を期待したい。

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