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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/21・28号
2007/8/9更新
茨木国際GCをめぐってGS、LSの
2大外資が対決。その結果は

 ゴールドマン・サックスグループ(以下、GS)が筆頭債権者のコースのスポンサーに、PGGIHが内定――。次々と新たな顔ぶれの参戦が続くゴルフ場争奪戦線とはいえ、2大外資の存在感は圧倒的。久々の2大外資直接対決かと思いきや……。


結局PGGIHがスポンサーになった茨木国際GC

 今回PGGIHがスポンサー契約を締結したのは、関西の老舗コース・茨木国際GC(大阪府)の経営会社である国際ゴルフ㈱。

 今年2月に債権者であるGSが会社更生手続の開始を申立てていたが、スポンサーの座は一転PGGIHが獲得した。

 GSと、PGGIHの親会社、ローンスターグループ(以下、LS)の一騎打ちとして名高いのは、何と言ってもSTT開発と日本ゴルフ振興を巡る争奪戦だろう。

 民事再生を使ったSTTでは、入札でLSにスポンサーが決まってから、GSが他の債権者から債権を取得。会社更生手続の開始を申立て、巻き返しを図る策に出た。

 結局は再生手続きが優先し、スポンサーもLSが獲得。その結果弁済率は3パーセントに。この水準、当時としてはかなり高い方だった。

 そして最も熾烈を極めたのは日本ゴルフ振興。

 会社側はRCCとの共同申立による民事再生を選択したが、大口債権者のLSが会社更生で対抗。結果、民事再生が棄却されて会社更生手続に移行。

 当然のことながらLSがスポンサー候補最有力と言われながら、GSにひっくり返されるというどんでん返しが。

 結局最終的にはLSが奪い返したが、弁済率は11.5パーセント。当時としてはケタ違いの高配当になった。

が、こんな衆人環視の元での一騎打ちが行われたのも今は昔。ここ2~3年は露骨な一騎打ちは影を潜めていた。

「入札になると値段がつり上がるので、あらかじめスポンサーを決めて申立てるプレパッケージ型が主流になり、極力入札を回避する傾向が強まった」(業界関係者)からだ。

 今回の茨木国際のケースでも、PGGIHはスポンサー契約締結を報じるプレスリリースにおいて、今後のスケジュール欄に「2008年2月下旬更生計画案の可決(予定)」と記している。

「大口債権者であるGSとは既に話が付いており、来年2月に開催される予定の債権者集会で、GSが反対票を投じることはない」(管財人の木内道祥弁護士)という。

 GSと話がついたということは、よほどの好条件が提示されたことは間違いない。弁済率もかなりの高水準が期待出来るだろう。

 傍目にはすっかりスマートになった感のある争奪戦。

 もっとも、争奪戦の舞台がより川上に移り、衆人の目にはほとんど触れなくなっただけで、水面下では競争はいっそう熾烈になっているのだろう。

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