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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/17号
2007/7/5更新
アクセス激変! 圏央道開通で
得するゴルフ場、損するゴルフ場

 6月23日、首都圏の外周を環状に走る首都圏中央連絡自動車道(通称:圏央道)の八王子ジャンクションとあきる野インター間の9.6キロが開通。関越道と中央道が直接つながった。沿線にはゴルフ場も多いが、関越道と中央道のゴルフ場も新たな地域からの来場者が増えると期待している。さて、開通直後の各ゴルフ場ではどんな動きが見られたのだろうか。

「毎日、駐車場のナンバーを見てるんですが、以前はほとんどなかった神奈川のナンバーが見られるようになりました。それと、稲城市(東京都)からいらしたお客様が、たった40分で着いたと喜んでました。以前の半分以下の時間でしょうね」とさっそく確かな開通効果を実感するのは、圏央道の狭山日高インターから10分余りにある新武蔵丘GCの小川泰里支配人。同GCでは開通の話題がホットな7月1日から13日までの間、「圏央道開通記念プラン」と銘打った割引料金を設定。さらに八王子ジャンクション通過の来場者に記念品をプレゼントするキャンペーンも実施している。

 また、関越道・東松山インターから約7分の富貴GCも「開通後、最初の週末に府中からのお客様がいらっしゃいました。東京の多摩地区から神奈川にかけては、以前は敬遠される方も多かったのですが……」(大住英也支配人)と効果のほどを確認している。

 実際、この方面のゴルフ場は、調布・府中・八王子など多摩地区からはアクセスが大変に悪かった。今回30分で直結した中央道~関越道は、並行する国道16号を走ると4倍の約120分もかかっていた。これで、多摩地区のゴルファーには、1時間圏内のゴルフ場が一気に増えた。

「うちに限らず、ゴルフ場の選択肢が増えたことを多くのゴルファーに知ってもらいたいですね」(大住支配人)

 一方、特に圏央道沿線からの集客を期待しているのが、中央道・山梨県のゴルフ場だ。そのひとつ、一宮御坂インターから約15分の春日居GCは、開通初日の6月23日から9月7日まで、平日料金を1000円値引き中。また、開通に先立って埼玉県日高市など圏央道沿線の練習場に案内ビラを配布するなど、新規顧客の開拓に躍起だ。「まだ集客に目立った動きはありませんが、埼玉県のゴルフ場と比べると料金面での魅力は大きいと思いますので、そのことが口コミでも広がれば、いずれは注目されると思います」と期待している。

 どのゴルフ場も今は「圏央道を使うと早い」ということを認知してもらうことが先決という。ゴルフ場運営大手のPG(パシフィックゴルフ)グループでは、開通の恩恵を受けそうな傘下の6ゴルフ場を対象に、同社ウェブサイトからの予約代表者にボールを2個プレゼントするキャンペーンを実施している(13日まで)。これも直接の集客ではなく、メディア等を通じて話題づくりをすることに狙いがあった。「お陰さまで多くの反響をいただきましたので、いずれ集客の効果が現れると思います」(同社・広報チーム)

 ただし、圏央道には大きなネックがある。それは通行料が高いことだ。例えば、八王子インターから鶴ヶ島インターまでの52.1キロは普通車で2150円もする。1キロ当たりで換算すると41円余。これは首都圏の他の高速道より10円余りも高いことになる。

 実は開通前、多摩地区やその周辺のゴルフ場からは、圏央道を使って、料金の安い北関東のゴルフ場に顧客を吸い上げられるのでは……、という不安の声があった。しかし、実際には「予約状況を見ても、お客さんの声を聞いても、まったく影響はないようです」(GMG八王子ゴルフ場・森川孝志支配人)

 圏央道開通で最終的に笑うのはどこのゴルフ場だろう。

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