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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/10号
2007/3/29更新
今季初のメジャー、ナビスコ直前
絶不調ミッシェル・ウィの動向

 今週は、今シーズン最初の女子メジャー、クラフト・ナビスコ選手権だ。実は、ウィはこの大会に出場するかどうかで、大いに悩んでいた。


ナビスコ欠場
今度はどう動く?

 ウィは2月の上旬、ジョギング中に転んで左手首を怪我したため、医者から無理な運動を禁じられ、1カ月ほど、クラブも握れなかった。

 彼女のマネージング事務所のグレッグ・ナレド氏によれば、3月の中旬くらいから、ようやくパットとチップの練習を始めたということで、先週アリゾナで開催されたセーフウエイ・インターナショナルには、招待を辞退していた。

 そのため、ナビスコに関しては、直前まで出場が分からない状態だった。

 ナビスコといえば、昨年ウィは、最終日一時トップに立ち、結局、最終18番で3メートルのバーディパットをはずして、プレーオフに残れなかった。

 また、この試合、13歳の時から過去4回出場して、昨年を含め3回トップ10に入るなど、コースとの相性は悪くない。それだけに、出場したい気持ちは十分にあったはず。

 ただ、その反面、怪我をする直前まで、ウィのゴルフはスランプともいえる状況だった。日本のカシオや今年のソニーオープンなど、ボロボロの状態で、ほとんど最下位の予選落ちが続いていた。

 男子の試合で、予選落ちしても、まだ、言い訳も出来るが、女子の試合で、しかも相性が良いとされるナビスコのような試合で、予選落ちでもしようものなら、ウィのネームバリューに傷がつく。

 実際、女子の試合でも、昨年8月以降、アンダーパーが出ていない状態で、男子の方では4試合連続の予選落ち。ウィバッシングが始まっていたのも事実だ。

 そうした意味では、今回の怪我は、そんなバッシングを静めるには、良い機会だったといえるのかもしれない。ただ、それだけに、復帰第1戦には期待もかかるし、最低でもそこそこの成績を収めないことには、格好がつかない。

 何しろ、プロでまだ1勝もしていないのに、年俸は20億円をこえ、女子プロ界最高の金額を支払っているスポンサーからすれば、広告塔が試合に出ないことには、どうにもならないだろうし、ウィもそのプレッシャーを感じているはず。

 出たいし、出なければいけないプレッシャーもあるが、出るからには、良い成績を収めなければならない。そんな板ばさみに悩んでいたようなのだ。

 そうした意味では、怪我や故障による不参加であれば、誰も文句のつけようがない。当初、全治するまで、4週間から6週間といわれていたものが、いつの間にやら約2カ月と変わっているし、AP通信が報じたところでは、転んで怪我したのは左手のはずが、右手首となっている。

 ソニーオープンの時のことが頭にあった単なる間違いかも知れないが、こんな記事を読むと、本当に大きな怪我だったのかとも疑いたくもなる。

「右手首の怪我が治ったら、今度は左手首。ウィの財布は重すぎる」なんて、米スポーツイラストレーテッド誌が皮肉ったが、やはり、ウィのプロ入り宣言は、少し早急すぎたようにも思えてくる。17歳の女の子にはプレッシャーが多すぎるようだ。

 結局、ウィはナビスコ参戦をとりやめたが、今後の動きが気にかかる。

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