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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/3号
2007/3/22更新
1泊2食2日間回り放題1万2000円
激安でも赤字は出ないパックが話題

「価格破壊」という表現はもはやレトロすぎて、消費意欲をかき立てる言葉ではなくなった。それでもちょっと遠くへ足を伸ばし、1泊でのゴルフを考えると、実はまだまだ驚きの低料金コースがある。ちょっとお得なプレー情報とともに、そうした低料金の裏事情を調べてみた。


激安平日回り放題の久慈ガーデンGC

 全国で20余のゴルフコースを運営するリゾートソリューションでは、先日、「温泉&ゴルフ満喫! ≪わがまま放題パック≫。平日1泊2食付2プレー(回り放題)、1万2000円均一」といった広告を新聞等に載せた。

 この宿泊パックは、いずれも北関東にある矢吹GC、久慈ガーデンGC、那須伊王野CC、那須ハイランドGC、宇都宮ガーデンGC、東雲GCの6コースにおいて、6月末までの平日限定で2日間好きなだけラウンドできるゴルフ三昧の激安企画だ。

 さらに、要相談ではあるが、初日と2日目のコースを変えることも可能という。宿泊はコース併設の温泉付き、いわゆるスパリゾートホテル(那須ハイランドと宇都宮ガーデンを除く)なので、ラウンド後、すぐに温泉でゆったりと疲れを癒せることも、大きな魅力としてプロモーションしている。

 同社・広報担当者はこの激安ぶりを「関東地方の大手ゴルフ場運営会社の企画としては、過去最安値の宿泊パックだと思います」と胸を張る。

 また、大ヒット映画『フラガール』の舞台として、最近また注目を集めている福島県のスパリゾートハワイアンズでは、近くのクレストヒルズGCと提携し、各種の宿泊パックを通年で実施している。

 実はこれが、首都圏のゴルファーには大変な人気で、同社によれば「同GCでは年間5万5000ラウンドほどプレーされていますが、うち約3万ラウンドは当社の宿泊パックのお客様です」(商品企画グループ・佐藤重紀氏)という。

 なかでも人気なのが、東京駅から「はとバス」で往復する(バス料金は無料)、1泊朝食付き2プレーで1万9800円のパックだ。特に女性に人気が高く、利用客の7割が女性という。

「はとバスは毎日1台(正席45人)の運行ですので、オンシーズンには満員で予約をお取りできないこともあります。04年10月のサービス開始以来、延べ約1万5000名のお客様がご利用されています。平日は、希望者には2サム保証のため、ご夫婦や女性同士のお客様が多いですね」(佐藤氏)

 他にも、東京・新宿・埼玉・横浜の各ターミナルから毎日運行される同社の無料送迎バス利用の1泊1プレーも、1万2800円と激安で、こちらの人気も高いとか。

 このように、東京からちょっと距離のある北関東には、例えば3月の平日を「お得な平日39プラン」と称して、昼食付き3900円としている那須チサンCC。

 同じく3月中は昼食付きで平日3900円、土日6900円のGCゴールデンウッドなど、破格に安い料金のゴルフ場が少なくない。

 こうした激安は、かつては「いくらかでも収入があれば……」といった赤字覚悟の例が少なくなかった。

 ところが、先の2社はそれぞれの低料金設定を「グループで蓄積した経営ノウハウによるもので、利益を度外視してのものではありません」(リゾートソリューション)、「経営努力によるものです」(スパリゾートハワイアンズ)という。

ようやくゴルフ場でも、ホテルや航空会社など、競争の激しい他のサービス業と同じような、細かな価格戦略のマネジメントが導入され始めたということでしょう」と語るのは、ゴルフ場運営コンサルタントの菊地英樹氏だ。

 例えば、ホテル業界では自社のホームページからの予約には≪ベストギャランティ≫という最安値保証を行うのが一般的だが、ゴルフ場でも最近はこれを導入するコースが増えたという。

 どうやら、一見驚きの低料金も、実はちゃんとした計算と企業努力という裏づけがあってのこと。つまり、そのとき限りの≪打ち上げ花火≫的な料金ではないのだろう。さらなる激安に期待したいところだ。

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