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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/13号
2007/2/30更新
硬いより軟らかいほうが飛ぶ!
どんどん登場する超ソフトボール

 ゴルフボールの硬さをあらわすコンプレッションが50とか60といった「軟らか」ツーピースボールが注目されはじめている。糸巻きボールの時代は、同じモデルで90、100などコンプレッションの違うボールがあり、ヘッドスピード別に硬さを選ぶようになっていた。その後、ツーピース全盛になるとコンプレッションという言葉自体があまり使われなくなったが、最近では多くのメーカーがコンプレッションの数値を公表し、軟らかさを売り物とするようになった。


コンプレッション50、超軟らかい「フィフティ」

 昨年発売されたブリヂストン『プリセプトXP3』は、女性用にもかかわらず男性が使って飛ぶと米国で火がついた『MCレディ』をより男性向けに改良したボールだ。

 コンプレッションは60で、『MCレディ』の50よりは硬めだが、同社を代表するツーピースの『ニューイング』やスリーピースの『スーパーニューイングiV330』の73と比べればかなりソフトだ。

「軟らかくすることで得られる最大のメリットは、ドライバーで打ったときのスピンが少ないことです。当然、打ち出しも高くなるので、パワーのない人にとっては飛距離の出るボールになります。また、スピンが少ないということは、スライスやフックの曲がりが小さくなるメリットもあります」(ブリヂストンスポーツ広報室長・嶋崎平人氏)

 ちなみに『XP3』の対応ヘッドスピードは35m/s~45m/sで、全領域としている『ニューイング』や『スーパーニューイングiV330』よりも低めの設定になっている。見栄を張らないアベレージゴルファーにとっては賢い選択肢かもしれない。

 3月発売予定のウイルソン『フィフティ』は、その名の通りコンプレッション50の超ソフトツーピースボールだ。

 このボールは、コンプレッション35というディスタンス系ボールでは最も軟らかいコアに、スピン系とディスタンス系の素材を50:50の割合でブレンドしたカバー(コンプレッション62)を組み合わせることで、ディスタンス系ツーピースボールとスピン系スリーピースボールの両方の特性を持たせている。

「ナノテクにより大きくつぶれて素早く復元する超高反発コアが開発できました。また、コアが軟らかいのでカバーをウレタン並みに軟らかくしても、外側と内側の硬度差を確保でき十分なねじれが生まれるためスピンも抑えられています。飛距離はもちろん、100人打てば100人が軟らかさを実感できる」(アメアスポーツ・吉本浩氏)

 また、ツアープロによるテストでも、「スリーピースのスピン系ボールに負けないアプローチスピン性能」と評価されるなど、「他社が作りたくても作れなかったボールができた」(吉本氏)というウイルソンの自信作だ。

 さらに『フィフティ』のもう一つのメリットはツーピースならではの低価格だ。市場予想価格は1ダース3200円程度で、前評判通りの性能が得られるとすれば、いわゆるプレミアムゾーンに位置するボールにとっては脅威を感じるライバルの出現となろう。

 コンプレッションは公表していないが、ミズノ『クロスエイト401』もシリーズ中最も軟らかいコアを採用して登場した。

「衝撃が小さくても高い反発力が発揮できるため、ヘッドスピードの遅い人やアイアンでも飛ばせる」(ミズノ広報宣伝課・西田維作氏)

 ヘッドスピード40m/sそこそこの普通のゴルファーにとって「軟らか」ボールは試してみる価値がありそうだ。

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