> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/19号
2006/12/5更新
資格上位選手の辞退続出に続き、アニカも辞退。
女子Wカップはどうなる?

 来年1月に開催される女子ワールドカップが、3回目にして衰退の危機にさらされている。ディフェンディング・チャンピオンとなるスウェーデンは、優勝に大きく貢献した女王、アニカ・ソレンスタムが欠場。代わって、カリン・コーク、ヘレン・アルフレッドソンの≪格落ち≫メンバーで連覇に挑む。さらに、第1回大会優勝の日本も、過去2回、チームを引っ張った宮里が出場回避。賞金ランク13、14位の上田桃子、諸見里しのぶに顔ぶれを変えている。


どう戦うか? フレッシュコンビの上田(左)、諸見里

 米ツアー初の賞金女王となったロレーナ・オチョア(メキシコ)も早々に欠場を宣言し、2位のカリー・ウェッブ(豪)の姿もなく、寂しさはいなめない。

 強豪が名乗りを上げたのは、ホール・オブ・フェイマー、ジュリ・インクスターとパット・ハーストの実力者2人の米国だ。第1回大会から優勝候補の筆頭に上げられながら、日本、スウェーデンの後塵を拝して来たのがよほど悔しいのか、今回は必勝体制で臨んでいる。

 英国はイングランド、スコットランド、ウェールズの3つに分かれているが、その中でイングランドが欧州ツアー賞金女王、ローラ・デービース&トリシュ・ジョンソンで参戦するのも、まずまず話題になるだろう。

 それにしても南アの女子プロ協会がゴルフの普及と世界への認知を志し、必死でスポンサーを集めた大会も、3回目にしてこのていたらく。

 理由を探ってみると、やはり『世界中どこからでも遠い』と言う印象のある南アという開催地と、米ツアー開幕前の1月(19~21日)という開催時期が最大の問題として浮かび上がってくる。

 男子ほどではないにせよ、女子のシーズンもまずまず長い。特に今年は、米ツアー最終戦が優勝賞金100万ドルというビッグトーナメントとなったこともあり、トッププレーヤー達は11月半ば過ぎまでタイトルを争っていた。

 さらに、ゴルフの国際化が逆にそれぞれの国でのイベントなどを呼び、皮肉にもワールドカップが寂しくなってしまったようだ。

 南アのゴルフ事情を世界に知らしめ、女子のゴルフマーケットを広めると言う役割は十分に果たしたものの、ここが正念場。開催時期、開催地、選手出場の交渉など、広告的な部分も含めて、一度、考え直さないと、このまま尻すぼみに終わってしまう可能性も秘めている。

 米女子ツアーはコミッショナーが代わり、すべてに関して強気の拡大姿勢を展開しているため、これとうまく組む(相性がいいかどうかは別にして)、あるいは欧州ツアーなどと上手な関係を築くなど、様々な手段を講じなければいけない時期に来ているようだ。

 日本チームにしても、宮里はとにかく、ずっと出場を固辞してきた不動裕理、初の賞金女王、大山志保らも、せっかくの機会を逃すのはもったいないと思うのだが……。

 江連忠門下生の諸見里&上田コンビは「すごく楽しみ」と声を揃えており、同行する師匠、江連も「いい経験をしに行くだけじゃないぞ」と言い聞かせているという。

 諸見里は今季1年間、米ツアーで戦ったとはいえ、世界的にはまだまだ無名。日本でもわずか1勝しかしていない。

 同期の上田も、1年目にしては大健闘し、安定した成績で優勝こそないものの賞金ランク14位に入ったが、それでも世界レベルの大会となると未知数だ。

 それだけに、勝てば名を挙げるビッグチャンスだろう。ただ、例年のことだが、意外な国に無名の名選手がいるのも事実だ。まったく環境の違う舞台で、20歳と言う若さを武器に戦う2人。チームワークさえうまくいけば、宮里&北田瑠衣に続く2勝目も夢ではない!?

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です