> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/26号
2006/9/11更新
テーラーに続きBSからも低価格ドライバーが発売。
他社に与える影響は?

 テーラーメイド、ブリヂストンが低価格のエントリーモデルを相次いで発売した。他メーカーもクラブに追随する動きがあるが、はたして低価格路線が景気回復の波に乗れないゴルフ用品業界の起爆剤となるのだろうか。


テーラーr5XL(左)とプリセプトPD1(右)

 これまで、アクティブゴルファーといえば中心はシニア層だった。しかし、プレーフィなどの値下げや景気回復、また藍ちゃん効果も手伝って、このところ若年層が再びゴルフに参入する動きが見られる。

 これをいち早く察知して先手を打ったのがテーラーメイドやブリヂストンだ。

 テーラーメイドはr7・425と460をそれまでのr7クワッドの8万円台から、ベーシックモデルで5万円台までダウンする価格戦略に打って出た。

 そして、r5XLは、ドライバーで3万4650円、アイアンのスチールシャフトは1本1万円を切る価格で登場した。

 ちなみにr5XLはr5デュアルの後継モデルではない。r5デュアルは元々上級機種のr7の弟分として登場し、今年r7・460に格上げされた。これに対し、r5XLはあくまでも入門者から中級者モデルとしての位置づけだ。

「企業の業績が上向いても、サラリーマンの小遣いが増えたという実感はありません。そんな中で出てきたr5XLは、アスリート志向のゴルファーの受け皿としてはよいのでは。テーラーメイドがこの値段で買えるのかと手に取るお客様は多いです」(二木ゴルフアメ横本店/渡辺文男店長)

 一方、先に発売されたツアーステージジュニアが好調のブリヂストンは、今度はプリセプトPD1シリーズで大人のエントリー層をねらう。

「新規参入者がターゲット。ターボラバーなどの機能は省略していますが、入門者用とはいえ安かろう悪かろうでは受け容れられないので、品質は落としていません」(ブリヂストンスポーツ広報室長/嶋崎平人氏)

 こちらもドライバー1本2万5200円と低価格設定だ。

 これまで低価格帯のクラブは、元々利幅の小さいところへもってきて、中古市場に食われていたためメーカーとしても手を出しにくかった。

 それが、実質的なルール適合クラブ元年と位置付けられた今年、各メーカーは勢い込んで適合クラブを投入したものの、予想外の苦戦を強いられていることも、各社がエントリーモデルに力を入れ始めた背景として考えられる。

 また、すべてのカテゴリーでトップをとると公言するテーラーメイドにとっては、「3強に水を空けられている現状を打破するために数を売る商品が必要だったのでは」(他メーカー関係者)という見方もある。

 さらにいえば、エントリーモデルは販売店とのパイプを太くするために不可欠だ。利益が少なくとも販売店の求める低価格帯のクラブを用意することが、ひいてはボールを含めたビジネスの拡大につながるからだ。

 来春、大手メーカーではミズノがゼファーをモデルチェンジするほか、マグレガーもさらに低価格のドライバーを開発中だ。

「まだ注目度は低いが、今後さらに競合メーカーが出てくれば市場も動き出すのでは。そして外資系がもう1ランク価格を下げれば、国産メーカーも苦しくなるのでは」(有賀園ゴルフ新横浜店/餅井副店長)という予測もある。

 ドライバーの価格が5万円台から4万円、3万円台へとシフトすれば、それこそゴルフ人口拡大も期待できるのだが。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です