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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/18号
2006/4/5更新
子ども時代は「会話障害」に悩まされたタイガー
愛犬を話し相手に過ごしたプライベートを告白

 タイガー・ウッズは、会話障害を持っていた!? タイガーがまだ子供の頃の話だが、先頃行われたCBS放送のテレビインタビューで、こうした事実を本人が明らかにした。

 今週開催のマスターズ優勝にもっとも近いといわれるタイガー。今季すでに世界で3勝し、「第2次黄金期」を迎えるのではないかといわれているだけに、ここ最近、何かとマスコミに登場する機会が多い。

 なかでも注目を集めたのは、先の3月26日にCBS局の「60ミニッツ」で放映されたインタビュー。ここでタイガーは、子供時代に吃音症で「ドモッていた」ことを明らかにした。

「口と脳の間で、言葉がどこかに消えてしまうんだ。そのために随分、苦労をしたよ。(結局、それが治ったのは)いつも飼い犬に話かけて訓練したから。犬はいつも座って、僕の話を聞いてくれていたけど、そのまま寝てしまったよ」と、愛犬相手に話をしていたことを告白した。

 3月中旬のタイガーのインターネット、オフィシャルページでは、
「僕は犬が大好き。ラブラドールレトリバーを実家で飼っていた。最近、妻のエリンからボーダーコーリーをプレゼントされた。僕らはこの愛犬にタズと名付けた。とても賢いやつで、僕の後をついて走り回っている。タズは最高の犬だよ」
 と書き込んでおり、毎日のジョギングなども、この仔犬のタズに気遣いながら、一緒にやっているようだ。

 子供時代に会話障害があったり、自身の犬好きを紹介したり、他にも両親に強い影響を受けた話など、これまでほとんどゴルフ以外のプライベートのことについては語ってこなかったタイガーだけに、こうした「たわいのない話」を含め、30歳になったタイガーが人間性を前面に出してきたことに、注目が集まっている。

 タイガー本人は意外にシャイで、だからこそ、これまでプライベートのことを語ってこなかったのかも知れない。しかし会話障害というのは、対人関係に問題を抱えるケースが多く、子供時代には、家族の殻に閉じこもっていた時期もあったようだ。

 こうした経験を乗り越え、成長するにつれてゴルファーとして「破格の成功」をおさめ、結婚もして、ようやく落ち着く先のできたタイガーにとって、プライベートのことを語る余裕ができたといえそうだ。

 しかし、これまでは他人の目を気にせず、ゴルフだけに集中していれば良かったが、大人になった分、これからは他のことにも気を遣わなければならない状況が生まれるだろう。

 例えば、テレビインタビューの中で、エリンさんとの間に子供ができたら「出場する試合数を減らすことになるだろうね」と答えている。

 タイガーが依然として「スーパースター」であることに間違いはないが、ここのところタイガー人気は、かつてほど際立っていないのも事実だ。

 今季の勝ち方にしても、かつてのようにズバ抜けて強いという印象ではなく、プレーオフや1打差でからくも優勝、というケースが続いている。こうなると他のプレーヤーが感じてきたタイガーのオーラが薄れてきてしまうからだ。

 かつてはタイガーが出場するだけでテレビ視聴率は上がったものだが、昨年来、タイガーが復調しているにもかかわらず、米ツアーの視聴率は伸び悩んでいる。

 タイガーの100億円近いといわれる年収の大半はスポンサー契約によるもので、いわば人気商売。それだけに、人気の下落には本人やスポンサーともども敏感にならざるえない。

 そうした中で、ゴルフだけでなく「人間タイガー」を見せないことには、そろそろ辛くなってきている、という見方もあるようだ。

 第5のメジャーといわれるプレーヤーズ選手権では、父・アール氏のがん闘病を気遣って練習ラウンドを休み、フロリダから父親のいるカリフォルニアまでトンボ返りした。

 しかし父親の具合が悪い時ほど逆に、ゴルフで物凄い集中力を見せることが過去には何度もあったタイガーだけに、今週のマスターズでどんなプレー振りを見せてくれるのか、大いに注目したい。

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