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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/18号
2006/4/5更新
男子の日本オープンにもスポンサー制度導入
プロアマ開催など「ナショナルオープン」が一変

 先週、日本ゴルフ協会(JGA)が同協会の事業を支援するオフィシャルスポンサー(OS)制度の導入を進めていることが発表された。そのスポンサー料収入により主催3オープンの賞金総額を大幅アップさせ、「選手権の価値を高め、名実ともに日本最高峰の大会にしたい」とOS制度導入の主旨を説明するが、同時に日本オープンでは新たな試みが行われるという。


昨年の女子オープンは大成功だったが……

 JGAが導入するOS制度は、例えば日本サッカー協会がキリンビールとOS契約を結んでいるように、他の競技団体では安定した収入の確保という財務面からも、あるいは広報宣伝の面からも、しごく当たり前に導入されている。

 しかし、設立82年目のJGAではこれが初めての試み。これまで極力コマーシャル色を排してきた同協会にとっては、思い切った改革である。

 そこには「結局、背に腹はかえられない、ということでしょう」(某JGA関係者)という苦しい台所事情があったようだ。

 それでも、JGAでは財務の健全化を図るだけではなく、あわせて主催3オープン(日本オープン、日本女子オープン、日本シニアオープン)の賞金総額を大幅アップさせ、いずれもツアー最高クラスにすることで「より一層(選手たちの)モチベーションが上がり、白熱した試合を見せてくれることを期待しております」(安西孝之会長)と、オープン選手権の充実につなげる狙いある。

 各オープンの賞金総額は、日本オープンが2億円(昨年は1億2000万円)で秋のダンロップフェニックスと並ぶ最高額に。

 日本女子オープンは倍増の1億4000万円(同7000万円)で、ドル建て120万ドルのミズノクラシックとほぼ並ぶ最高クラス。また、日本シニアオープンは8000万円(同5000万円)で、単独の最高賞金トーナメントとなる。

 なお、各オープンでは従来から特別協賛というスポンサー契約があるが、そちらも存続する。しかし、従来コース上にそうした協賛企業の名前やロゴが張り出されることはなかったが、OS契約企業はどういう扱いになるのだろうか。

 JGAでは、現在、大手広告代理店との間で「(スポンサー契約が結ばれる)確信を持って話を進めています」とのことだが、契約内容は未定で、契約企業がどのように露出されるかは分からないという。

 その一方ですでに決まったことがある。3オープンともに、プロアマ大会を実施することだ。

 オープンでのプロアマといえば、昨年女子オープンで行われ、物議をかもした。今年は男子の日本オープンでも行われる。

 この点を先のJGA関係者は、「財務上、仕方がないのでしょうが、残念」として、「ナショナルオープンが高めるべきは、賞金額ではなく権威。その点からスポンサー企業を募ってプロアマを実施するというのは逆行している。コースを提供するクラブ側にしても、不本意なのでは……」と手厳しい。

 ただし、JGAでは「プロアマはあくまでもJGAの主催」であり、一般にも出場枠を用意するようだ。それでもスポンサーに多くの出場枠が回されることは間違いないだろうが……。

 また、JGAではツアー機構や選手会へはプロアマの概略を説明し、実施の内諾をもらっているという。

 初の試みに、選手側に戸惑いはないのだろうか。

 ツアー選手会会長の横田真一プロは個人的な考えとして、
「戸惑いはありません。JGAの説明では、一般ゴルファーも招待してのプロアマということで、他のスポンサートーナメントのプロアマとは主旨が違うようですし……。それよりも、高額大会になることで、競技のレベルは上がるので、いいことじゃないでしょうか」
 と理解を示す。

 今後、OSにはどんな会社が名乗りを上げるのだろうか。

 なお、最近の各国ゴルフ協会の動きに合わせて、男子の日本オープンを女子にも門戸開放し、予選会で女子の出場資格を設けた。また今年の大会には青木功、尾崎将司、倉本昌弘と丸山茂樹に特別承認で出場資格を与えたことも発表した。

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