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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/11号
2006/3/29更新
クラブ、ボール、ウェアもゴルフ場で買う時代
外資系コースのプロショップが売れ行き好調

 外資系のゴルフ場を中心に、ハウス内のショップ、いわゆるプロショップが量販店に負けない、売れるショップに変貌しつつある。昨年から話題のトレンドだが、実際、ゴルファーの間に定着しているのだろうか。

 外資系で、ともに100近いゴルフ場を運営するアコーディアゴルフとパシフィックゴルフグループだが、前者は2年前のグループ発足当初から量販店並みの価格設定で、顧客には買い物でも楽しんでもらえるショップづくりを標榜している。

「価格は、各地域の量販店の価格を細かくリサーチし、決して見劣りしないようにしています」(アコーディアゴルフ商品部)。そのため会員の間では、少なくともボールはコースで買うのが当たり前になりつつあるという。

 また、ゴルフ場ならでは強み、「試打クラブをコースで試せるサービス」の充実を図ることで、クラブの売り上げも確実にアップしている。

 その販売方法の究極が、ブリヂストンのクラブ診断システム「サイエンスアイ」の導入で、全国で3コース(4月から全4コース)に導入されている。「導入コースでは、クラブの売り上げは、それ以前の約30パーセント増です」(商品部)とのことだ。

 そのひとつ、大厚木CC(神奈川県)では1年半ほど前に導入。コース会員は無料でクラブ診断、あるいは購買前のクラブ・フィッティングを行ってもらえる。また、クラフトマンが常駐するクラブ工房を備え、所属プロのクリニックも無料で受けられる。

 そのうえ「もともと価格は量販店並みですが、ポイントカードを利用すれば、さらに15~18パーセントの割引に相当しますから……」ということで、会員の間ではクラブの購入も当たり前になっているそうだ。

 一方、パシフィックゴルフグループでは本格的にリニューアルするコースが増えている。そのモデルコースがちょうど1年前に改装したザ・レイクス(茨城県)。売場面積を倍増させ、価格は量販店並みか、アイテムによっては量販店以下に。そして、こちらも試打クラブの充実に力を入れている。

 その結果、昨年の売り上げは、一昨年の70パーセント増(来場者数は20パーセント増)。今年も、さらに40パーセント増が見込まれ、一昨年比2.5倍の売り上げを目指している。

 それを支えているのが、やはり最新モデルの試打クラブをいち早くそろえ、切らさないこと。また、アイアンセットも含め、試打希望クラブは極力取り寄せるようにしているという。

 さらに、「ちょっと意外でしょうが、女性のウェアの売り上げが好調です。実際にゴルフ場でウェアを広げて見ると、見え方が違うようです」とショップ担当者。

 そのうえで「昔と違って、ゴルフをカジュアルに楽しむ方が増えた分、用具の購入も気軽にゴルフ場で……というように、考え方も変わったのかもしれませんね」とユニークな見方を示してくれた。

 確かに、昔はゴルフ場に着いてショップで品定めするような心の余裕がゴルファーにはなかったような気もする。

 こうしたプロショップの活性化をメーカー側はどうみているのだろうか。

 ブリヂスンスポーツ広報室長の嶋崎平人氏は、ユーザーにとっての「便利」を考えた結果であり、「最近は外資系に限らず、多くのゴルフ場で、より売れる品揃えと価格設定を目指す動きが見られるようになりました」と語る。どうやら、プロショップに対する見方を根本的に変えなければならない時代になったのかも知れない。

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