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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/10-17号
2006/1/11更新
女王ソレンスタムの牙城を揺るがす
韓流パワーと10代プレーヤーの大活躍

 米女子ツアーは05年、10勝を挙げて賞金女王、年間最優秀選手、平均ストローク1位と史上最多5度目の「3冠」に輝いたアニカ・ソレンスタムと10代プレーヤー、それに韓流パワーがツアーを席捲した。

 ソレンスタムの05年の平均ストローク数は69.33で、2位のクリスティ・カーを1.53ストローク、3位のポーラ・クリーマー(賞金ランク2位)を1.65ストロークも引き離している。


アニカより目立っていたウィ

 平均ストローク数で1.5違うと、3日間の試合なら4.5打差、4日間なら6打差がついてしまうということで、どれくらいソレンスタムが他を引き離しているかがわかるだろう。

 ドライバーの飛距離こそ263ヤードとランキングで4位タイだが、パーオン率は77.2パーセントでダントツのトップ。それでいて平均パット数もクリーマーと並ぶトップタイの1.75なのだから、ソレンスタムを超えるのは、至難のワザだろう。

 ただし、男子ツアーと決定的に異なるのは、タイガーが30歳なのに対して、ソレンスタムは35歳になっていることだ。女子ツアーでは、ミッシェル・ウィのようにプロのレベルに達する年齢が早い分だけ、ピークとなる年齢も早いと言われている。

 とすれば、今がソレンスタムの絶頂期で、後は下り坂ということも十分に考えられる。実際04年と比べて、ドライバーの平均飛距離は268.2ヤードから263.0ヤードに5ヤード近く落としているし、パーオン率もランキングのトップには変わりはないのだが、78.8パーセントから77.2パーセントと1.5ポイント以上も落としているのだ。

 これを実力の陰りと見るのは早計かも知れないが、なにしろ米女子ツアーでは10代、20代前半のニューウェーブが押し寄せている。06年女子ツアーを占う上で興味深かったのが、05年の全米女子オープンだったといえるかも知れない。

 この試合、ソレンスタムのグランドスラム達成が期待されていたのだが、10代のプレーヤーたちのパワーに圧倒されて、初日から実力を出し切れず、ソレンスタムは23位タイという成績に終わっている。

 優勝したのは韓国のバーディ・キム(24)だったが、2位タイには17歳のモーガン・プレッセル、4位タイには22歳のナタリー・ガルビスが入っていた。当時15歳のミッシェル・ウィは3日目までトップタイの成績だったが、最終日に82を叩いてソレンスタムと同じ23位タイ、19歳のクリーマーも最終日に79を叩いて19位タイに終わっている。

 ウィやクリーマーといった10代のプレーヤーは、プレッシャーがかかる場面での完成度はまだまだ低いといえるが、確実に力を付けて来ている。

 クリーマーの平均ストローク数は、03年の74.8(3試合出場)から04年は71.42(7試合)、05年は70.98(ルーキーとしてフルシーズンに出場)と、この年齢にしては目を見張るほどの成長ぶりだ。

 10代、20代前半のグループが、大挙して実力をアップさせていることから、世代交代が一気に進むことも予想される。加えて女子ツアーをリードするのは、いまや約25名が常時参戦し、LPGAの約2割を占める韓国選手たの存在だろう。

 前出の全米女子オープンで優勝したバーディ・キムや、全英女子オープンで勝ったジョン・ジャンなど、それまで「無名」だった選手たちが05年には次々にメジャータイトルを獲得した。新しい世代が確実に存在をアピールしているところが「韓流ゴルフ」の底力だろう。

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