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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/4・11
2005/1/16更新
藍とさくらで大ブレイクの女子ゴルフ界
女王・不動は永久シード選手の仲間入り
 04年のゴルフ10大ニュースのトップは、やはり女子ツアー人気の沸騰から始めなければならない。03年、アマチュアのままツアーに優勝し、史上初の高校生プロとなった宮里藍が、期待にたがわず開幕戦でいきなり優勝して口火が切られると、そのままの勢いで5勝を挙げたのが、強力な起爆剤となった。

 8月のゴルフ5レディスで通算30勝目を飾り、史上最年少の27歳で永久シード選手の仲間入りを果たした不動裕理も、宮里の突き上げをどっしりと受け止めた。最終戦の最終日までもつれこんだ史上まれに見る賞金女王争いは、結局不動が制したものの、男子ツアーを凌駕する人気の礎になった。


 さらに、人気をヒートアップさせたのは、シーズン途中で19歳の誕生日を迎えた宮里の存在が、同世代に強烈な刺激を与え、彼女達の活躍を引き出したことだろう。

 その筆頭が、アマチュア時代からのライバルで同い年の横峯さくらだ。宮里をライバル視していることを公言してはばからない横峯は、同様にアマチュアのままでツアー優勝してプロ転向することを目標にした。だからこそ前半戦は、アマとしてトーナメントに出場。ツアー第2戦の再春館レディースで、不動、高又順と3人のプレーオフも経験。最後は不動との一騎打ちに持ち込み、あと一歩でアマ優勝に手が届きそうになったが、残念ながら敗北。8月のプロテストを受験することになった。

 トップ合格すれば後半戦10試合に出場できたのだが、横峯は惜しくも2位。悔し涙にくれたのも束の間、めげずにステップアップツアーで優勝して4試合の出場権をつかみ、少ない試合数の中でシード権を勝ち取った。

 ツアー競技終了後には、宮里も出場した新人戦、加賀電子カップで優勝。来季への期待と共に横峯はシーズンを終えた。

 コース外でも2人は強烈な戦いを展開した。宮里がJAL、ブリヂストン、サントリー、久光製薬、明治製菓と次々にスポンサーをゲットすると、対抗するかのように横峯にはANA,ダンロップ、コカコーラなどがつく。そのほとんどで徹底的に同業のライバル会社がついたことでも、ツアーの看板プロとしての2人がクローズアップされており、この2人の関係が不動とは違う面でツアーの両輪となったのは間違いない。

 また、22歳の北田瑠衣もツアーを盛り上げた。5月のニチレイ・ワールドレディスで初優勝すると、30試合に出場して3勝。予選落ちが3回しかない安定したプレーぶりで不動、宮里に次ぐ賞金ランク3位となった。力の不動、若さの宮里に対して、ルックスでもファンを魅了。次々と活躍する“プロ予備軍”のアマチュア達と共に、ツアーの層の厚さをアピールしている。

 これらの要素が重なり合って、女子ツアー人気はうなぎのぼりとなり男子ツアーを圧倒。視聴率で勝ち続ける異常事態(?)を呼んだ。

 賞金も1億4277万4000円を稼いだ不動は、昨年に続いて男子の賞金王、片山晋呉(1億1951万2374円)を越え、2位の宮里(1億2297万2349円)までが、片山以上に稼いだ。

 これほどの熱戦が生んだ人気はシーズンが終わっても冷める事はなく、宮里、横峯らが出場した新人戦は、一般営業中のコースで開催されてギャラリー入場不可だったにもかかわらず、訪れたファンがいたほどの集客力を誇った。

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