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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/21
2004年更新
20戦して10勝。勝率5割のスーパーウーマン
記録づくめのアニカに期待する周囲の「声」
 米LPGAツアーは、日本の女子よりも一足早く公式日程を終了したが、アニカ・ソレンスタムが、今季8勝、通算56勝を記録して、女王の座をさらに不動のものにしている。

「人々はアニカが過去6年に成し遂げたことがどんなにすごいことか気がつかないでいる。彼女は私たちのツアーを席巻しているが、にもかかわらず(スポーツ界では)もっとも評価されていないスポーツ選手といえるような気がするわ」と語ったのは、最終戦のADT選手権でソレンスタムにプレーオフで敗れたC・キアーだが、ソレンスタムの過去数年の成績を振り返ると、確かにもっと評価されてもいいだろう。

 男子ツアーの人気に押されて、米女子ツアーは、今一つ盛り上がりに欠けるが、何しろソレンスタムは「今年は年間で20試合しかプレーをしていませんが、米LPGAで8勝して、海外で2勝。世界では20戦中10勝もしたから自分では、言うことなし」と本人も語るほど。しかしソレンスタムの成績というのは、今年に限ったものではなく、2002年の年間11勝を筆頭に、過去3年で25勝、過去6年で40勝というもの凄いペースで勝利を重ねているのだ。

 米LPGAでは、キャシー・ウィットワースの生涯88勝という前人未到の大記録があるが、このままのペースでソレンスタムがプレーをすれば、2010年までには、史上最強の女性プレーヤーという称号を手にすることになるだろう。すでに「自分を含めて家族全員、キャディや友人たちなど、時計は皆ローレックス」とソレンスタムは笑っているように、これでプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれるのは7回目。その副賞として、ローレックスが貯まっているということなのだ。

 7回の最優秀プレーヤーというのは、ウィットワースとタイ記録。LPGAの創成期でもあった1960年代に活躍したウィットワースを過小評価するわけではないが、現在の米LPGAのプレーヤーの厚みや国際性などを加味すれば、実質的にはソレンスタムが、史上最強の女性プレーヤーといっても過言ではなさそうだ。実際、あのナンシー・ロペスでさえ生涯48勝で、すでにソレンスタムはその上を行っている。

 となると、問題はソレンスタムが、次の目標をどのように設定するかということ。本人に言わせると「年々きつくなっている。今年よりゴルフを上達させるということは、今年10勝なら、来年11勝しなければならないということで、とにかく、やれることをやってゆくだけ」というが、ここまで記録を総なめしてしまうと、やはり残されているのは、男子ツアーでの上位入賞ということにはならないだろうか?

 なんといっても、ソレンスタムの名前を世界に知らしめたのは、今年のコロニアルでの男子ツアーへの挑戦。これに1打差で予選落ちしてしまったために、しばらくは男子ツアーでプレーすることはないと語っていたソレンスタムだが、やはりスポーツ界全体で彼女にふさわしい評価を受けるには、男子ツアーで優勝とは言わなくとも、上位入賞ということが期待される。先の10月で34歳になったソレンスタム。油が乗っているときだけに、あるいは結構早い時期に再度男子ツアーに再挑戦するかもしれない。

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