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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/23
2004年更新
会員権購入の「逆張り」にご用心。コース競売で
プレー権が消滅した愛和GC神戸相生Cのケース
 ゴルフ場経営会社による法的手続きが日常茶飯事になり、既存会員のプレー権保護が当たり前になる中、競売でとある“有名”コースの経営者が代わり、既存会員のプレー権が消滅することになった。

 法的手続きをとってコース経営会社が倒産しても、既存会員のプレー権は確保される流れがすっかり定着、信用不安が噂されるコースの会員権を、倒産前にあえて安く買う逆張りゴルファーも出現する中、法的手続き→プレー権保護というシナリオには至らず、競売でプレー権が消滅する可能性があるのだということを、今回のケースは改めて示したと言える。

 今回競売で既存会員のプレー権が消滅したのは、愛和ゴルフ倶楽部神戸相生コース。オープンは昭和50年だが、過去、裏会員権が大量に出回ったり、経営者が次々と交代したりと、混乱が続いたコースだ。バブル期には日本ドリーム観光株式の買い占めで一躍有名になった、コスモポリタンも代々の経営者の一人として登場する。

 その後、アイワグループにオーナーが交代するが、平成12年暮に東京商銀信用組合が破綻したことで、同信組の前理事長・金聖中氏とともに、乱脈融資先であるアイワグループの種子田益夫代表も刑事被告人の身となってしまう。

 その波乱の歴史を証明するように、平成2年に新築されたクラブハウスの登記には、平成13年に東京商銀信組が競売の申立をした際の差押登記のほか、おびただしい数の税務当局や社会保険事務所などの差押登記がびっしり。

 競売はその後、東京商銀信組の債権を引き継いだ整理回収機構が引き継ぎ、静岡県で建設業を営む(株)浜賑の子会社・(有)葉山倶楽部が落札、今年6月ようやく全ての差押登記が消えた。

 8月からコースの改修に着手、9月1日からはコース名を『西相生ゴルフクラブ』に変更しているが、裏会員権の乱発などで軽く5000人は居ると言われる既存会員に対しては、全員を受け入れることなどもとより不可能なので、先着1500名に限り、20万5000円の納入を条件に、新証券への切り替えを提案している。20万5000円のうち、10万5000円は登録料で、残る10万円が預託金で据え置き期間は10年間。

 比較的支払いやすい金額ゆえか、応募者は「現在集計中だが、1000人近くまで来ている。締め切り予定日の年内には1500人に達する見込み」(葉山倶楽部)で、同時に49万9500円(登録料19万9500円、預託金30万円で10年据え置き)で、新規募集もかけているが、「まだ積極的に募集をかけていないので、定員300名に対し、応募はまだわずか」(同)だという。

 プレー権は、ゴルフ場経営会社と会員の間で、施設利用の契約を結ぶものだから、競売で施設の所有者が代わってしまえば、新たな所有者は既存会員に施設を利用させる義務はない。新証券への切り替え手続きをしなければ、当然プレーは出来なくなる。

 預託金問題が本格化してかれこれ8年。さすがに「前経営者に対する不満を口にする会員は多いが、正規の競売手続きで落札しているということをきちんと説明すると、今回の措置についてもちゃんと納得してもらえる」(同)。

 今回のケースは過去に於いてもトラブルが続いたコースだったが、優良コースの場合、経営会社の業績不振で会員権相場が下がってしまっている優良コースだと、民事再生などの法的手続きを経ることで、プレー権はちゃんと残り、会員権相場が名義変更再開と同時に上昇していく例は少なくない。

 破産になっても管財人が、基本的にプレー権を保証してくれる相手先に売却するため、既存の会員権はパアになっても、新たなプレー会員権を取得出来る。

 その値上がりに期待して“潰れそうなコース”を狙って会員権を購入するゴルファーも多いはずだ。

 しかし民事再生にも会社更生にも、そして破産にもならずに競売で第三者の手にわたる、というケースは依然として存在する。

“逆張り”にはやっぱりリスクがあるということは、肝に銘じておく必要があるだろう。

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