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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/27号
2004年更新
今週開催の全英オープン、日本から出る
選手たちの期待度と、それぞれの抱負
 今週開催の全英オープンは、他のメジャーと違い、日本ツアーからの出場枠も広く、もっとも多くの日本人選手が出場する大会だ。それだけに、日本人メジャー初制覇の可能性が一番高い大会といえなくもない。さて、日本から出場する選手はどんな顔ぶれか、その抱負、意気込みと併せて紹介しよう。

 まず、昨年秋の日本オープン優勝でいち早く出場資格を手にしていた深堀圭一郎だが、「前に出たときは、こっぴどく痛めつけられた(98年予選落ち)。今回は準備期間が長かったので、オフには風の強いところでキャンプを張るなどいろいろ対策は講じてきました」という。

 先週は、青木功プロの「全英の前は日本の河川敷のコースで回るのがいい練習になる」との助言を得て、高校時代によく行った東京都民ゴルフ場へ一般の客としてプレーしにいっている。トッププロとしては異例の練習だが、「ボールをどう転がすか、風の中でのプレーなどいい練習になった」とか。成果に期待したいものだ。

 続いて、今年の日本プロからミズノオープンまでの6試合での賞金獲得額上位4名に与えられる日本ツアー予選枠から出る選手。注目は、昨年マンデーから挑戦するほど全英オープンに思い入れが強い星野英正。最後のミズノオープン最終日、上がり2ホールの連続バーディで土壇場で逆転、枠内に滑り込んだ。出場決定前から全英行きのチケットも宿泊先も予約していたという意気込みが実を結んだ格好となった。

「去年、マンデーで落ちたとき、まだ誰もいない開催コースの18番グリーンに立って、自分がプレーする姿を想像したら、それだけでドキドキしました。今年、やっとあの舞台に立てる……。僕はまだ初出場を果たしたばかりで、怖いものは何もない。とにかく思い切ってプレーします」と語る。この強い思い入れが功を奏すことになるのか。

 JCBクラシック仙台で優勝、同じく日本ツアー予選枠で上位に入って切符を獲得した神山隆志は「全英というと、数年前に丸山さんが、寒くてこごえながらボードの後ろに隠れていたシーンが印象的ですが、テレビでしか観たことがなく、どうプレーするかは白紙。そもそも僕が出られるということ自体、まだ理解できないんです」と語る。日本でも賞金シードを獲ったことがなく、今季もQスクール17位の資格で出場している神山としては率直な気持ちなのだろう。

 異色なのは塚田好宣。神山同様、過去賞金シード獲得の経験なし、しかもQスクール62位と日本ツアーでも今季はほとんど試合に出られないためアジアツアーを回っていた。3月にシンガポールで開催、今年から新設された国際予選(IFQ)のアジア予選で出場切符を獲得した。全英オープンについては、やはりテレビの中でしか印象はなく、「以前、セントアンドリュースでの大会でC・ロッカが優勝争いの中、アプローチをミスしたシーンが印象に残ってます。自分もあんなミスをするくらいプレッシャーのかかった状況でプレーしたいと思います。作戦は何もありません。プレッシャーもありません」と、こちらも無欲で挑む。

 日本人ではないが、日本ツアー予選枠から出場する韓国出身のS・K・ホは、先日の日本ゴルフツアー選手権でも優勝するなど、今季国内メジャー2連勝中と絶好調での出場となるが、「ボクはいつも合コンをした後の試合は調子がいいから、全英のときも誰か合コンをセッティングしてくれないかな」なんて冗談が出るほど余裕しゃくしゃく? この気負いのなさで、上位入賞が期待できるかも。

 そして、同じく日本人ではないが、日本ツアー予選枠からはフィジー出身のD・チャンド、また、ミズノオープン優勝の資格で豪州出身のB・ジョーンズが出場する。

 昨年、賞金ランク1、2位の2人も忘れてはいけない。2位の平塚哲二は、少しでも現地のコースに慣れようと、前週のスコティッシュオープンに出場、その流れで、今年の会場ロイヤルトルーンへ。

「初出場なので緊張すると思いますが、気合を入れて頑張るというよりは、日本ツアーで戦っているときと同じ気持ちで気負わず臨みたい。日本食もたくさん持っていって、普段通り戦いたい」としている。

 一方、今季はマスターズ、全米オープンともに予選落ちしている伊沢利光は、「全米オープンまではテーマを持っていろいろ考えてやってきたけど、うまくいかなかった。全英はテーマなしで行きます。コースへ行って考えます」と、今季は体調が思わしくないこともあり、半ば開き直りともとれるが、こういうときの伊沢は案外、好成績を出すのかも……。

 最後に、日本ツアーからではないが、米ツアーの資格で出場する丸山茂樹。ご承知のように全米オープンで4位に入る活躍を見せたうえ、02年に5位タイに入るなどもともと4大メジャーの中でももっとも得意とする全英オープンだけに、日本人選手の最有力であることは間違いない。

 そろそろ日本からメジャー優勝者が出てもおかしくはない。今週も寝不足の日が続きそうだ。

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