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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/16号
2004年更新
今年11月、韓国で米ツアー後援競技を開催
空前のゴルフブームを背景に招致活動の成果
 アメリカの2部ツアーであるネーションワイドツアーが、オーストラリア、ニュージーランドと米国以外で開催されているが、今度は、米レギュラーツアーがアジアにやってくるニュースが発表された。

 場所は、韓国の済州島にあるジュンムンGC。今年の11月22~28日まで韓国ゴルフ選手権が米ツアーの後援競技として、開催されることになったのだ。日程からもわかるように、この大会、賞金ランクに加算される公認試合とは異なり、「チャレンジシーズン」と呼ばれるオフシーズンの後援競技だが、米ツアーの賞金ランク・トップ30のプレーヤーが招待されるといううもの。賞金総額は400万ドルで、優勝賞金は100万ドル(約1億900万円)。このほか、韓国の選手5名と、ワールドランクなどから15名の選手が招待され、出場人数は50名程度。実際に蓋を開けてみないと、トップの選手がどれくらい出場するのかはわからないが、アジアで開催されるトーナメントとしては、賞金、参加選手のレベルとも、過去最大規模のトーナメントになりそうだ。

 なにより、シニアやネーションワイドツアーはともかく、後援競技とはいえ、メジャーやWGCの試合以外で、米レギュラーツアーが海外で試合を開催するのは初めてのことだけに大きな話題となっているのだ。

「私たちは、コリア・ナショナル・ツーリスト・オーガニゼーション(韓国観光協会)とBHチーム社とともに、世界で最高の選手たちを韓国に連れていく仕事ができたことにエキサイトしている」と語るのは、PGAツアーのCOO(チーフ・オペレーティング・オフィサー)、E・ムーアハウス氏だが、韓国の観光局も絡んでいるということもあって、国を挙げての米ツアー招聘ということのようだ。

 アジアのゴルフということで言えば、ゴルフ場数やゴルフ人口からいって、まず日本ということになるのだろうが、とくにパク・セリの出現と時期を同じくして、韓国内では空前のゴルフブーム。人口約4800万人の韓国では、今やゴルフ人口は1000万人を超えているとか。ゴルフ場はどこもほぼ満杯、スタート予約を取るのは至難の業というほどの状態だという。

 一方、米ツアー側でも「韓国の市場は、米ツアーにとって、重要な市場のひとつ」(前出・ムーアハウス氏)ということで、新たなスポンサー探しに必死の米ツアーにすれば、大ゴルフブームの韓国は注目の場所といえるのかもしれない。

 というのも、米ツアーの賞金総額が大幅にアップし、今や1試合の冠スポンサーになるには、トータルで1000万ドル(11億円弱)以上は当たり前、といわれるほどになっているからだ。そんな中で、いよいよ米ツアーも、海外のスポンサーに目を向けざる得なくなっているのだろう。また、日本を通り越して、韓国で開催というのも、それだけの巨費を投じるスポンサーが、ゴルフ人気が今ひとつの日本では見つからないということもあるのかもしれない。

 加えて、オフシーズンには、これまでもターゲットワールド選手権やスキンズゲーム、フランクリンシュートアウトなどの試合がPGAツアーの後援競技として開催されているが、T・ウッズが出場するターゲットワールドを除いて、選手は海外のビッグマネー・トーナメントにさらわれがち。ここで、米ツアー側のコントロールを強化したいという目論見も働いているようだ。

 そう言えば、このニュースに先駆けて、欧州ツアーがこの韓国の試合と同週に、中国の上海でボルボ・チャイナオープンを開催すると発表している。中国といえば、この上海を中心とした急成長な経済に沸いており、ゴルフ場数も今年1年で、一気に2倍の200コースになる模様とか。上海では、ゴルフ場隣接の住宅が1億円以上もするところが出てきている。世界のゴルフ界は、今、アジアに熱い視線を送っている?

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