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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/17号
2004年更新
大分の城島後楽園が韓国のコースと提携
栃木・大田原市では韓国ゴルファーを誘致
 物事は一歩踏み出すと、あとは一気に進展することが往々にしてある。昨年、宮崎県内のゴルフ場を中心に動き始めた韓国ゴルフ界との国際交流が、今年はさらに大きな実を結びそうな勢いだ。

 韓国からのゴルフ客は、もともと九州各地では、寒さの厳しい冬期間を中心に、直行便が通う空港周辺のゴルフ場で多く見られ、入場者数が低迷するゴルフ場にとっては大事な客になっていた。

 それが02年のダンロップフェニックス(宮崎)に同国のスター選手、チェ・キョンジュが参戦すると一気に加熱した。韓国内では珍しい雰囲気の林間コースの景観が、韓国人ゴルファーの「遊び心」をとらえたようだ。また、韓国内での温泉人気も手伝って、温泉に近い九州各県のゴルフ場に熱い視線が注がれるようになった。

 それに応えるかのように、昨年夏に誕生したのが、宮崎空港周辺の3ゴルフ場と、韓国・アシアナ航空系列のアシアナCCの提携だった。双方の会員が相互にメンバーフィでプレーできるという内容で、「正確な数は韓国側に確認しなければわかりませんが、この冬はそんなに少なくない人数のアシアナCCのメンバーさんが、パック旅行でいらしてプレーされていると思います」(同航空宮崎支店)と、さっそくゴルフ場への集客効果をもたらしている。

 九州では他にも、11コース(うち1コースは山口県)と韓国内のシルクリバーCCが加盟する「アジア友好ゴルフ連盟」という団体が設立され、昨年から積極的な活動を行っている。メンバーフィでの相互利用をベースに、提携による付加価値を追求している。

「今年は、以前から検討していた決済機能付きメンバーカード(いわゆるクレジットカード)の発行を、加盟コースの会員さんを対象に行う予定です」(同連盟事務局長を務める大和不動CCの平川伸一支配人)

 今後は韓国だけでなく台湾、香港などアジアのゴルフ場も視野に入れながら、グループの拡大を図っていきたいという。

 また、大分県の城島後楽園CCでは、先ごろ韓国・昇州CCと独自に提携した。こちらの提携は、相互利用の会員サービスだけではない。韓国側が前者の接客サービスやコース管理など進んだ運営を研修したいと要請。その結果、今月にも数十名の従業員が何班かに分かれ、慰安を兼ねて城島後楽園CCを訪れる予定という。これまでより一歩進んだ提携関係、国際交流が実現することになる。

 九州だけでなない。北関東・栃木県大田原市と同市内の4ゴルフ場では、今月15日から2泊3日の予定で、韓国から初のゴルフパック客を迎える。

 もともと同市は、9年前から「ゴルフのまちづくり」を提唱。市内にある4コースを活用した地域振興イベントを各種企画してきた。そして、昨年からは市とゴルフ場が中心となって、さらなる可能性を模索する協議会を重ねてきた。その一環で実現したのが今回の韓国ゴルファーの誘致だ。隣接する福島空港から約1時間という交通の便の良さと、温泉の町であることを利用し、官民を挙げて誘致、「ゴルフのまちづくり」に活かそうというのだ。

「詳細は未定ですが、ゴルフパックで、まず10数名のお客様がいらっしゃる予定です。プレーしていただくだけでなく、市の方で伝統芸能をお見せするなどのレセプションを考えております」(市総務課企画調整室)

 また、市内にある国際医療福祉大学に在籍する韓国人留学生を市費でガイドに雇う計画という。「観光小国・ニッポン」と言われるが、それが地方のゴルフ場から急速に変わろうとしているかのようだ。

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