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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/10号
2004年更新
近年“大物外国人獲り”が影を潜める中
ヨネックスがC・モンゴメリーと用品契約
 欧州ツアーで7年連続賞金王に輝き、現在もワールドランク50位内を堅持するコリン・モンゴメリーが先週来日。今季からヨネックスと新たに用具使用契約を結んだことを発表した。そう言えば、国内メーカーが大物の現役選手と新規契約を結ぶのは久々のことだが……。

 記者会見の席でモンゴメリーは、今話題のカーボンとチタンの複合素材クラブ(ウッド、アイアンとも)を使用することに決めた理由を「多くのメーカーのクラブをテストした結果」と説明、「今季はヨネックスのクラブで、もっとも欲しい全英オープンのタイトルをぜひ獲りたい。今年は自分が生まれ育ったロイヤルトゥルーンが会場だから」と抱負と決意を語った。ちなみに契約は、ドライバーを含むクラブ11本と、ウェアを除く、バッグやバイザーなどにわたる。

 また、同社の米山宏作社長は、「昨年、彼が使用クラブを迷っているときに、当社の契約プロであり、彼の親友でもあるスコット・ホークがうちのクラブの良さをしきりにほめて、勧めた結果とも聞いております」と裏話を披露した。

 ところで、国内メーカーが世界的トッププロと新たな契約を結ぶ例は最近激減しているが、その事情を、同社は「欧米市場でシェアを広げるにはトッププロとの契約が欠かせないが、タイガー・ウッズの登場以来、契約金が高騰し、手が届かなかった」(企画宣伝部)と語る。

 ちなみにヨネックスといえば、2000年までP・ミケルソンと同様の契約を結んでいたが、一説には契約は年間500万ドル以上だったとも言われ、今回のモンゴメリーでも1億円は下らないはずだ。

 かつては日本メーカーも多数の欧米トッププロと契約していた時代があった。ボール契約も含めると主だったところでも、ミズノのN・ファルド、S・ライル。ブリヂストンのR・フロイド、M・カルカベッキア、N・プライス(現在も契約中)。マルマンのC・ストレンジ、J・M・オラサバル、L・デービーズ。SRIスポーツ(旧・日本ダンロップ)のT・ワトソン、F・カプルス、G・ノーマン、C・スタドラー等々、挙げればきりがない。しかも、ほとんどがその全盛期に契約していた。ただし、SRIスポーツの契約選手については、当時資本関係にあった米マックスフライ社の契約選手を、日本国内では日本ダンロップの契約選手として扱えたという裏事情がある。

 ところが、現在、国内メーカーが契約している大物といえば、ブリヂストンのプライス、J・レナード、S・アップルビー。SRIのK・ウェブ、L・デービーズ。ミズノのP・エイジンガー、B・ツエーといったところが目立つ程度で、やはりかつての「きら星」感はない。前述のように、タイガーの巨額契約金に引きずられて、周辺プロの要求もつり上げられ、日本メーカーでは手を出せなくなったからだ。

 また、米各社がシェア拡大のために、ツアーでの使用率(ダレルサーベイ調査)を何としても引き上げる戦略を競ってとるようになったことも、契約金高騰に拍車がかかった理由だ。

「ツアープロに対し、ドライバーのみでも、年間契約なら10万ドル以上が相場でしょうね。また、1試合の使用でも3~4000ドルを提示する世界ですからね」と某メーカーのプロ契約担当者は明かす。後者の相場は、3~4年前まではせいぜい2000ドル程度だったというから、これはもう「契約金バブル」と言っても過言ではないだろう。

 米用品市場が近年、寡占化しつつある背景にはこうした契約金事情もありそうだ。

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