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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/20号
2004年更新
おそらく初? ニューヨークでゴルフを
題材にしたミュージカル公演が開催中
 これまでゴルフは、映画やテレビ、本など、様々な分野で題材として取り上げられているが、ミュージカルになったのはたぶん初めてのこと。それだけに今、ニューヨークのゴルファーの間で、大きな注目を集めている。

 その名も、ずばり「ゴルフ・ザ・ミュージカル」。昨年11月からニューヨーク・マンハッタンの42丁目、ジョン・ハウスマン劇場で開催されている。ゴルフのミュージカルらしく、出演するのは、女性ひとりを含む“フォアサム”の4名。

 小規模のコメディ・ミュージカル・レビューとあって、格としては(ブロードウェイ・ショーから1ランク下がる)“オフ・ブロードウェイ”ということになる。しかし、アメリカのミュージカル・シーン最大の賞となるトニー賞に何度もノミネートされている配役陣ということもあって、「後々まで長く余韻が残るような素晴らしいレビューだ。4名のキャストが、仲間となって演技し、しかも、舞台衣装、装置も美しい」と、ブロードウェイ・ミュージカル批評では最も権威が高く、興行成績をも左右させるというニューヨークタイムズ紙も絶賛している。

 その内容だが、オムニバスっぽい18(ホール)場面から構成されており、それぞれ、ゴルフの面白さやフラストレーション、ゴルフ自慢や興奮、ゴルフユーモアなどがちりばめられている。たとえば『ゴルフはなんて淫らなゲーム!』と名付けられた場面では、女優のトリシャ・ラピアーが、なかなかセクシーなシーンを見せてくれるし、『天国へ道』では、なんと他界したボブ・ホープとビング・クロスビーが出てきて、「ほとんど毎日、妻とセックスしているけれど、週末はゴルフ」などとやっている。また、『黒人、女性、ユダヤ人お断り』では、結構辛らつに、南部のカントリークラブを皮肉るブラックユーモアなどを連発するなど、結構シリアスなものがあったりもする。

 しかも、観客を舞台に上げてのパッティング・コンペがあったりと、本当に手を変え、品を変え、見る人、参加する人を笑わせてくれる。舞台セットや小道具なども、お隣り「ニュージャージー州にあるUSGAのゴルフミュージアム顔負けの自信作」(ハウスマン劇場)とか。

 もっとも、ゴルファーでないとわからないジョークもあり、誰でも楽しめるというわけではなさそう。それだけに、観客の対象は、やはりゴルファーで、アメリカのゴルフ人口は3500万人というものの、どれだけヒットするかは未知数だ。現時点では、ニューヨークのゴルファーの間では話題となっているようだが、ブロードウェイは厳しい社会で、ヒットしなければすぐ打ち切られてしまう。もちろん、入場者が多ければ、何年でも続くロングランになる。劇場側としては、この時期のニューヨーク、コースが雪でクローズされるところが多いため、プレーできないゴルファーを狙っているようだ。そして、この時期に入場者を稼ぎ、一気にロングランへという目論見なのかもしれない。もし、これがヒットすれば、ゴルフで定番となるような歌が出てくるかもしれないし、観客にすれば、すぐにでも、ゴルフ場で使えるジョークなども拾えるかも?

 レビューは2時間で、チケット価格は40ドル。水曜日から金曜日までは、毎日夜8時からの開演で、土日には昼間の公演も行われている。ヌードも下品な言動もないが、性的なユーモアもあることから、10歳以下の子供にはすすめられないということだが、この冬、ニューヨークに行く機会があるのなら、このミュージカルを覗いてみるのも悪くない?

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