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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/16号
2003年更新
人気ブランド「ミエコウエサコ」の販売会社
民事再生のなぜ? ジャンボとの契約は?
 「MUS」(ミエコ・ウエサコ・スポーツ)ブランドで人気の(株)ツー・アンド・ワンが先週28日、大阪地裁に民事再生法を申請した。負債総額は約100億円。堅調な人気ブランドをかかえ、また新ブランド「ジャンボ尾崎 by MUS」でも注目を集めていた同社が、突然倒産にいたった理由とは?

(株)ツー・アンド・ワン(本社・大阪、資本金4億5000万円)は1984年に設立。95年に、上迫美恵子氏がデザインするオリジナル高級ブランドを発売すると、お洒落なゴルフウェアを求める女性を中心に人気を集め、全国に30店舗を展開するまでに急成長した。ゴルフ用品の卸・小売を始め、レストランの出店、有名ブランド「フィラ」のライセンス取得(ゴルフシューズなどで展開)に加え、昨年には先の「ジャンボ------」ブランドをスタート。さらに韓国、台湾への輸出も手がけるなど、ゴルフウェアのブランドとしては、ここ数年で最も勢いのある会社だったとの声も多かった。

 実際、今年2月の決算期には年間約84億5700万円の売上げを計上。同社によれば「純利でも5~6億円は確保していた」という。ただし、売上げ84億円余のうち約50億円は「MUS」ブランドの卸と小売。他社製品なども扱う直営店経営など、「MUS」ブランド以外の事業では思い通りの利益が上げられていなかった。

「そこで今年からきちんとした計数管理を行ったところ、7店舗の赤字が大きかったので、うちレストラン1店舗を含む5店舗を閉鎖。経営体質を強化し始めたところでした」(同社常務・大西伴史氏)

 それでもこれまでの積極的な店舗展開などで要した約70億円の借入金負担は大きく、財務内容は次第に悪化していたようだ。

「それはその通りですが、昨年暮れからメインバンク(融資残高約13億円)になってもらっている、りそな銀行が22日の午後5時に、ホントに急になんですが、8月末にお願いしていた追加融資を突然断ってきたのが原因です。それから5日間、他の取引銀行にもお願いしたのですが、余りに急だというので断られまして、それで28日に民事再生を申請しました」と大西氏。

 同社によれば、それまで積極的だった、りそな銀行の方針転換が一番の倒産理由だという。今年6月に公的資金が投入され事実上国有化されてからの同行には、徐々に不信感を募らせてはいたようだ。

「それ以降、急にのらりくらりとした返事をするようになりまして……。うちの業績は順調にもかかわらず、ちゃんとした審査をしてくれるのかという、不安感があったことは確かです」と大西氏は不信感を露にする。

 ところで、地裁からは28日に保全命令が出され、ショップなどは通常通りの営業を続けている。また、この4日、5日に予定していた展示会も予定通り開催するという。

「ジャンボ・ブランドは、毎月支払っているジャンボさんへの契約金(非公表)も当面払えない状況ですから、現段階ではどうなるかわかりません。しかし、MUSはこれまで通り営業し、新作も発表していけると思います」(広報担当・前澤信子氏)

 同社によれば、MUSの商品自体の売上げに関しては、今期もそれなりの数字を残せると見込んでいる。ただし、デパートなど仕入先が今回の民事再生法申請をどう判断するのかは不明であり、不安要素でもあるという。

 もうひとつの不安は、債権者でもあり、商品の保管・配送を委託している倉庫会社の対応。実は、28日に保全命令が出されたにもかかわらず、(29日現在では)直後から出荷を拒否しているのだそうだ。それが続けば、今後商品のなかには流通がストップし、入荷が遅れる心配も。

 高級で洗練されたイメージの人気ブランドに、今回の倒産劇はどれほどのダメージを及ぼすのか。消費者の反応が注目される。

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