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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/1号
2003年更新
緊迫するイラク情勢、中東開催の欧州ツアー
カタールマスターズでは50名の選手が欠場
 本誌が発売されている頃には、すでに対イラク戦が始まっているのだろうか? 先の3月9日付けニューヨークタイムズ紙の1面を大きく飾ったのは空母キティ・ホークからペルシャ湾に向かって、ドライバーショットを打つ兵士の写真だったが、イラク問題の波紋は、ゴルフ界にも大きな陰を落としている。

 ペルシャ湾岸での緊張による直接の影響といえるのは、何と言っても、この地域で開催されたドバイデザートクラシックとカタールマスターズだろう。ドバイに出場を予定していたT・ウッズが出場を取りやめたのは知られるところだが、緊張がさらに高まったカタールマスターズでは欠場者が相次いだ。

 イギリスのグレッグ・オーウェンなどは欧州ツアーに対して、「ひとつの試合のために、我々が生命のリスクを背負わなければならないなんてまともな考えじゃない」と試合そのものを中止にするように求めていたが、欧州ツアー側は、「ゴルフコースから宿泊施設、交通手段に至るまで、万全の安全対策を施した」(エグゼクティブディレクターのK・スコフィールド氏)と試合敢行を主張。しかし、前年度優勝者のA・スコットをはじめ、歴代優勝者のP・ローリーやA・コルタート、あるいはN・ファルド、L・ウエストウッド、S・バレステロスといった有名選手ら50名の選手が出場を取り止めてしまったのだ。

 主催者にとっては、ちょっとした“ドーハの悲劇(開催コースがその近郊)”といったところだろうが、今後も、中東の情勢次第では9・11の同時多発テロ直後のように、こうした中東地域での試合に限らず、テロを恐れるあまり、選手の海外遠征が激減する可能性も秘めている。

 と同時に、戦争がいつ始まるのかは定かではないが、米テレビネットワークのCBSは戦争勃発時には特別編成で臨み、人気スポーツ番組でも放映を取りやめる計画を発表している。その代わりにケーブルTV局などで放映する可能性が高いが、ゴルフ界では、これからの時期、ザ・プレーヤーズ選手権(3月27日~)やマスターズ(4月10日~)などのビッグトーナメントが控えており、これらの試合のテレビ中継が、まともに行われるかどうかもわからなくなってきている。

 マスターズと言えば、公共の利益に反するため米放送法の違反だとして、オーガスタナショナルGCに女性メンバーの入会を求める女性団体が、CBSにマスターズの放映中止を求めているが、もし、マスターズウィークに戦争が始まるなんてことになれば、これ幸いと放映が中止されることもあり得ないことではなくなってきたというわけだ。

 しかし、戦争の影響という点では、やはり米ゴルフ界の最大の関心事は経済面での問題だろう。米ゴルフ界は、99年から不況の兆しが見え始め、それが一昨年の同時多発テロで拍車がかかり、昨年はゴルフ場入場者数が前年比2.9パーセント減となった。

「過去4年間では2500万ラウンドが消えてしまった。昨年はクラブやボールの売り上げも、軒並み落ち込んだ」(ゴルフ・データテック社、T・スティン代表)と深刻な状況である。

 同時多発テロ以降、主にリゾートコースなどがダメージを受けたが、戦争となればゴルフどころではなくなる可能性もある。加えて、実際平均株価は連日のように下落し、売り上げ不振に加えて、資金繰りに苦しむ用品メーカーなどでは、新製品開発などにも影響が出てくるはずだ。

 ゴルフ好きで知られるブッシュ大統領だが、ゴルフ界も当分の間、この男に大きく振り回されることになりそうだ。

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