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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/28号
2003年更新
今年こそ賞金王獲得の期待がかかる佐藤信人
「自分に足りないものは何か」を冷静に分析
 ここ3年間の賞金王、片山晋呉(2000年)、伊沢利光(01年)、谷口徹(02年)の“新3強”が、今後の日本ツアー界をリードしていきそうな感じになってきたが、その牙城を崩す選手の筆頭が佐藤信人。00年はランク3位、02年は2位と最も賞金王に近い存在でもある。その彼に今季の賞金王奪取にかける意気込みなどを聞いてみた。

------まず今オフの過ごし方は?

「1月6日から室内で筋力強化とストレッチ中心のトレーニングを始めました。1月半ばから徐々に球打ちを始め、1月最終週から井上透コーチの合宿に参加します。火・水・木の3日間を関東、九州、沖縄などのゴルフ場を回りながら、ラウンドと筋トレなどをやるミニ合宿を2カ月間行います」

------オフの間に手術をするとのことですが。

「去年のオフあたりから、インパクトで右肘に“電気が走る”ような痛みを感じることが時々ありました。日常生活に支障はないし、昨年はなんとか我慢したのですが、不安を抱えたままではスウィングに悪影響が出るので、今オフでの手術を決めました。(マリナーズの)佐々木投手が受けたのと同じで、剥離軟骨、いわゆるネズミの除去手術です。ただ、リハビリの状況次第ではトレーニングや今季の緒戦の出場に影響が出るかもしれないので、手術までに多方面から意見を貰い、手術するかどうかを決めたいと思います」

------今季の目標は。

「一応、全試合予選通過、賞金ランク3位以内、優勝1試合以上、米ツアーのQT突破、ワールドランク70位以内の5つを目標に挙げています」

------00年は3位、02年が2位とくれば、あと狙うは賞金王しかないじゃないですか。

「タイトルの中で獲りたいものと言えば賞金王ですし、目標は高くという意味では『獲りたい』と宣言したいところですが、冷静に今の自分の実力を考えると、まだまだ無理かなと思います。ここ2~3年は伊沢、片山、谷口の3人が抜けている感じがあります。一緒に回っていて分かりますが、彼らはショット、パット、マネジメントのすべてにおいて穴がない。この彼らを抜いて賞金王になるのは、今の僕ではまだ難しい」

------ここ数年のシーズンの前半は調子が良くて後半尻すぼみ的な状態の克服が、賞金王レースを勝ち抜くカギでは?

「確かに、自分のパターンとして試合でも序盤に良いスタートを切ればそこそこ成績が残せるけど、初日50位とかで出遅れると乗り切れないという部分があります。要するに、詰めが甘いんです。(片山)晋呉とかは狙った試合は必ずモノにするという凄さがありますよね、ああいった所が僕には足りない。だから、一年通して頑張れる体力を付けるためにも、今の時期にトレーニングをしっかりやりたと思っています。この時期に海外の試合に出ないのも、それが理由のひとつです」

------昨年はクリアできなかった米ツアーのQTに再チャレンジをするわけですか?

「もちろん今シーズンの調子が良ければという条件付きですが、そのつもりです。来年のQTに落ちてリベンジの気持ちが出てきて、すぐまた受ける気持ちになりました。前回は、ショットが良かったのに、パットが入らなくてそこから崩れたというパターンだったので、次回は万全で臨みたいと思います」

*


 人柄の良さではツアー屈指の佐藤信人。厳しい勝負の世界では、それがマイナスに出ているという声もある。しかし、そんな彼が賞金王になればゴルフ界も盛り上がりを見せるはず。まずは4月からのスタートダッシュに注目したい。

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