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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/21号
2003年更新
全英シニアOPが今年から正式にメジャーに
昇格、昨年覇者・須貝の名が残ることに
 今月末にハワイのマスターカード選手権で幕を開け、今年から名称が「チャンピオンズツアー」と変わった米シニアツアー。今季からメジャーが5試合という、新体制で再スタートすることになった。

 ザ・トラディション、全米シニアオープン、全米シニアプロ、シニア・プレーヤース選手権の4つに加えて、新たにメジャーとして格付けされたのは、7月24~27日、スコットランドのターンベリーで開催される全英シニアオープンだ。といえば、察しの良いゴルフファンなら、この全英シニアで、昨年、日本の須貝昇が優勝したことを思い出したことだろう。

 そもそもレギュラーツアーにおいても、4大メジャーが注目されるようになったのは、A・パーマー以降のこと。それ以前は、マスターズなども、大きな試合ではあったが、はっきりとメジャーと認識されていたわけではない。しかし、後になってみれば、J・サラゼンなど戦前のマスターズ勝者も、メジャーの勝者としてカウントされている。そして、後世に名が残るのは何と言ってもメジャーの優勝者だ。つまり、他にメジャーに勝った日本人男子がいないことからすると、須貝の名前は日本人男子として初めて、世界のゴルフ史に名を残すことになったといえるのではないだろうか。

 日本のゴルフ界にとっては、新年早々ラッキーな話だが、メジャーが5試合という変則制度が生まれた背景には、米シニアツアーの苦汁がある。

「過去20年、米シニアツアーは、スポーツ界は言うに及ばず、エンターテイメント界においても、素晴らしい成功を収めた組織のひとつとして注目されていた。今回、チャンピオンズツアーとブランド名を変えることは、さらにファンを引き付ける、新たな方向性を打ち出すものだ」と語ったのは、米ツアーのT・フィンチェム・コミッショナーだが、この言葉の裏には、建て直しが必要なほど、昨今の同ツアーの人気低迷があったといえる。

 実際、今年のチャンピオンズツアーは、賞金総額とともに、試合数を4試合減らし、今回の全英シニアオープンを含めて30試合になっている。一方、全英シニアオープンというと、全英オープンのようにR&Aの主催と思われがちだが、実はマネジメント会社のIMGと欧州ツアーが16年前に創設した試合。つまり、全英シニアオープンをメジャーに加えることで、スポンサーとのパイプが太いIMGとの協力関係を強化できる上、欧州ツアーとの提携で、今後の世界戦略も可能になるということのようだ。となると今後、米シニアツアーが、欧州ツアーのようにアジアでも開催される可能性も十分に考えられる。

 今年のチャンピオンズツアーには、海老原清二をはじめ、6月にはC・スタドラー、9月にはJ・ペイト、12月にJ・ハースなども加わる予定で、新生チャンピオンズツアーの人気回復が期待されている。

 日本にとっては、幸運な全英シニアオープンのメジャー入り。幸運ついでに、今年こそ、レギュラー、シニアを問わず、日本人がメジャーで勝つ姿を見てみたいものだ。

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