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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/5号
2002年更新
ウッズ、ガルシアが来日する秋の3大試合
全体で平均25歳と若手が多数参戦の裏事情
 11月中旬のVISA太平洋マスターズからの3試合は毎年豪華な外国招待選手が参戦する。例年通り、今年もウッズ、ガルシアらを筆頭に欧米ツアーから多数の人気・有名選手が登場する。しかし、その顔ぶれは、例年と微妙に趣きが異なっている。

 3大会の主な招待選手は表の通り。確かに豪華な顔ぶれだが、いつもと違うのは20代前半の若手が目立つこと。メジャー勝者はウッズとデュバルだけで、実績で比べるなら、エルスもシンもいない今年は「小粒」といえるのかも。

 どうしてこのような若手中心のメンツになったのだろう?

「ダンロップフェニックス(以下DPT)が、前年の優勝者で開催のフェニックスシーガイアリゾートと3年契約を結んだデュバル(同大会には04年まで出場の予定)に続いて、ウッズ、ガルシアら人気選手の招待を早々に決めたからです」と運営サイドの某スタッフ。

 つまり、ウッズ、デュバル、ガルシアの3選手がDPTに出るとなると、前後を挟む両大会がエルスやラブIIIクラスの選手を呼んでも「豪華招待選手!」の謳い文句は色褪せてしまう。

「それなら、ウッズの次世代に当たるフレッシュで将来を嘱望されている大器を呼んで、注目を集めようとなったわけです」と先の関係者は裏事情を語る。

 この3連戦は同じ運営会社が担当し、最近までインターナショナルツアーの名称で開催、招待選手の中にはせっかく日本まで来るならということで複数試合に参加した者もいた。ところが、今回は皆“単発”の参戦となった。

「確かに3大会とも同じ運営会社ですが、今のDPTは再建中のフェニックスリゾートを買収した米国のリップルウッドの主導で、主な招待選手も(先に挙げた)その3選手をマネジメントするIMGと共同でリップルウッド側が決めたものなんです」とDPT関係者。

 つまり、3連戦のうち真ん中のDPTだけは、今やアメリカ側のトップダウンで決められる大会なので、日本の運営会社が「ついでに前後の試合にも出てよ」とアプローチするわけにはいかなかったのだ。と同時に、一部主力選手に先に予算の多くを割いたため、残る招待選手枠に彼らに次ぐレベルの大物・有名選手を加えることができなかったという事情もあったようだ。

 ちなみに、韓国人のチェ・キョンジュもIMG所属で、今回は主力招待選手扱いになっている。というのも、リップルウッドでは同CCを、東アジアを代表するゴルフリゾートとして周辺諸国にもプロモートする意図があるからだ。

 リップルウッドの資金力のお陰で、同CCは再生しつつあり、DPTにはウッズ、ガルシアらが出場、華のある大会となる。その一方で、前後の両大会は特色付けに苦労したというのが、今回の裏事情のようだ。とはいえ、苦労した甲斐あって、3大会とも次代を担う20代前半の魅力的な若手が揃った。

「米ツアーで今季初優勝したチャールズ・ハウエルIII、マット・クーチャーら、伸び盛りの若手が多く、意外な激戦が見られるかも」(JGTO関係者)

 また、隠し球的な存在になりそうなのが、カシオに出場濃厚なグレーム・マクドーネル(23歳、北アイルランド)だ。彼は今年、米国アラバマ・バーミングハム大学を卒業後、早速欧州ツアーでプロデビュー。わずか4戦目で初優勝した大器。大学時代には全米1位にランクされ、平均ストロークでもウッズを上回る記録を残している。

 JGTOの競技ディレクター山中博史氏は「世界的な実力選手が出場するのに合わせて開催コースも、彼らの実力を引き出せるような世界レベルのセッティングになります。私が担当のDPTも、今年は例年以上の難易度です」と語る。

 さらに、DTPでは、今季米ツアーで2勝目を果たした丸山茂樹と、米ツアーの来季シードを確定させた田中秀道の2人が、ともに日本ツアー今季初お目見えとなる可能性もある。もし出場が本決まりとなれば、外国人ではないが、米ツアーからの“逆輸入選手”のこの2人にも注目が集まりそうだ。

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