週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

「誕生月の平日はプレーフィ無料（利用税550円のみ）」という、ゴルファーにとってはこれ以上ない誕生日プレゼントを用意するのが新水戸CC（茨城）。しかも、このサービスはビジターでも、2人でも、そして月何回でも申し込みできるという優しさ（誕生日を証明するものを提示）。「ご夫婦でその月に4回利用された方がいました」（同CC）。

　クセになるのもうなづける。多い日には15人もの該当者が来場するそうだ。来年2月までの実施だが、早くも継続を望む声が寄せられているそうだ。

　同じく利用税だけでプレーできる企画だが、ギャンブル性で遊び心をくすぐるのが同じく茨城県の桂ケ丘CCだ。こちらは「スタートホールのティショットが1組4人中、3人がフェアウェイキープすれば、1組全員プレーフィ無料（利用税650円のみ）」という面白企画。

　もちろん、3人以上キープできなければ、正規料金の1万3500円（セルフ）を支払うことになる。この企画は今月16日と23日のみの実施だが、ネットを中心に案内するや両日とも約1週間で定員に達する人気。

　無料か？ もしくは正規料金か？ その差1万3500円を賭けた勝負の舞台は10番ホール（当日はワンウェイ）。手前150ヤードまではラフ、200ヤード先には左にバンカー、右に池が待ち構えている。そして、使用クラブはドライバー限定。

「数年前に同じような企画を県内の他のゴルフ場で実施したそうです。そのときの成功率は10パーセント前後だったとか。今回は成功率30パーセントまでなら、まぁ、いいでしょう」とコース側は冷静な読みをするが、対する挑戦者たちの思いは熱いはず。この16日には、歓声と怒声が飛び交うドラマが演じられたことだろう。

　趣がガラリと変わるのが、北山CC（佐賀）が9月（10日～12日）と10月（15日～17日）に行う「リンゴ狩りツアー」。

　ゴルフ場と「リンゴ狩り」というのは、これまでの常識ではなかなか結びつかない。このツアーは、ゴルフ場の企画ながら、プレーするのはハーフだけ。ハーフプレー後、近くのリンゴ園に行って、お弁当を食べながらリンゴ狩りを楽しむという趣向。ビジター会費1万5000円で、ハーフプレーにお弁当、お土産のリンゴ1箱（5～6個入り、1600円相当。他にリンゴ狩りをする場合は別途）。

「今年が3年目ですが、九州でリンゴ狩りは珍しいこともあって年々参加者は増えています。この12日には80人もの申し込みがありました」（同CC・営業担当者）

　中にはリンゴ狩りだけを楽しむ（料金2000円）ご夫人同伴の男性が増えつつある。

「ご夫人たちはカートに乗って旦那さんを応援。旦那さん方は、リンゴ狩りをエサに、ゴルフを理解してもらおうという狙いがあるのかも（笑）」

　同CCの水田正明支配人が、「お客様に喜ばれるなら、何もゴルフの枠にとらわれなくてもいいでしょう」という自由な発想から生まれたヒット企画のようだ。

　アイデアマンといえば、西宮北GCの小西蓁支配人。ここはオープンコンペがユニーク企画だ。といってもコンペ自体はごく普通の趣向。ゴルファーをその気にさせるのはネーミング。

　お米を賞品にした「全米（オールコメ）オープン」、ユニバーサルスタジオジャパンの入場券が賞品の「全映オープン」、そして温泉宿泊券やお風呂用品等の「全米フロ選手権」。シャレ心が受けて、いずれもヒット企画となっているという。

「残るはマスターズで、グランドスラムが完成するんですが（笑）」と営業担当者。

　皆吉台CC（千葉）が12月まで実施している「ロストボールの数だけ新品ボールを進呈」というサービスも、新鮮さで目を引く。本来の目的はキャディのレベルの向上だそうだが、ロストボールゼロを目ざす意気込みも、ボールを補填してもらえることも、両方うれしいサービスであることに違いはない。

　さて、あなたのプレー心を刺激した企画はありましたか？