国際基準の1グリーンに。東京五輪の舞台“霞”はどう変わる?
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2015/12/29号
2015/12/22更新

国際基準の1グリーンに。
東京五輪の舞台“霞”はどう変わる?

 2020年、東京オリンピック、ゴルフの舞台の改造が順調に進んでいるというが、以下はその現況──。

来日したファジオ親子

 霞ヶ関CC東Cが五輪開催コースに決定したのは早かった。同コースは五輪にふさわしい舞台にするために、改造を米国の巨匠、トム・ファジオに依頼。ファジオはこれまで250コースの設計・改造を手がけ、PGAナショナルCC、オーガスタナショナルGC、メリオンGC、パインハーストNO4などが有名。飛行機嫌いで知られていたが、実は自家用機も持っていて、現場主義のゆえ、自宅から飛行機で2時間以内の設計・改造コースに専念するための方便だったと判明(詳しくは小社刊「チョイス」2016年新春号に掲載)。その改造理由を「"霞"は中級者には素晴らしいコースだが、上級者に少し物足りない。フェアウェイに高低差の変化をつけ、リスク、リワードの設計哲学を反映させる。2グリーンは1グリーンに。なぜならそれが国際基準だから」(ファジオ)

 リスク、リワードとは「危険をおかして挑戦し、成功すれば報酬を与える」こと。試合をスリリングにする一大要素だ。また「樹木は財産」として、可能な限り木を活かし、伝統的ながら国際舞台にふさわしいコースに仕上げると熱く語った。ファジオは11月中旬現地を訪れ3日間現場を踏んだ。春先に再来日する。共に仕事をする長男・ローガンが現場主義の父を補佐、6回ほど同コースを訪れている。

 「10月1日に工事が始まり、現在4分の1ぐらい進んでいます。行程表としてはちょっと前倒しですが、雪が降ることなどを予想すれば、来年7月工事終了の予定どおりになると思います」(霞ヶ関CC総支配人・今泉博氏)

 8~9月は芝養生、10月限定プレー、そして11月の竣工式には、伝説的設計家の作品がお目見えすることになる。

 
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