ドライバーの新モデルの発表が相次ぐが、キャロウェイの「XR16」とピンの「Gシリーズ」ドライバーは、空気抵抗に着目した点に共通点がある。どちらも空力性能の向上を前作から謳っているモデルだ。
「XR16」は、ボーイング社と提携。航空機の専門的なノウハウを活用して、ヘッドの空力性能を追求したという。「Gシリーズ」は、前作「G30」にも搭載されたクラウン部の「タービュレーター」とヘッド後方部の空気抵抗を軽減し、スウィング中のヘッドを安定させる効果があるという「ボーテック」を採用している。それぞれのメーカーによると、「XR16」は、クラウン部で約30%、ソール部で約10%の空気抵抗の軽減を実現。「Gシリーズ」では、約37%の空気抵抗が軽減されたという。
スウィング中の空気抵抗を軽減するというアイデアは、過去にもあった。メタルドライバーが登場した時、ネックの太いパーシモンに比べて空気抵抗が少ないので飛ぶといわれたこともある。高反発などのルール規制によって、クラブ進化の方向性を変える必要が生まれたことが、空気抵抗が改めてクローズアップされる理由のようだ。パーシモン時代に比べると、ヘッドが倍以上に大きくなった分、空気抵抗を減らすメリットはむしろ大きくなっているともいえる。
物理学が専門の八木一正岩手大学名誉教授はこのトレンドを「ゴルフクラブは見た目の顔の悪さにつながることと、突起や溝のつけ方が工作的に難しく逆効果にもなりうることから開発が遅れ、やっと"日の目を見る時代が来た"という感じでうれしい」と評価する。
ただ「空気抵抗はヘッドスピードの速さに大きく依存する」ので、自分のスウィングとのマッチングが重要だ。
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