プレジデンツ杯大丈夫?韓国のMERSがゴルフ界にも影響
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2015/7/14号
2015/7/7更新

プレジデンツ杯大丈夫?
韓国のMERSがゴルフ界にも影響

 いまもなお終息の気配が見えないMERS(中東呼吸器症候群)問題は、韓国ゴルフ界にも暗い影を落としている。

 たとえばゴルフ場だ。感染を恐れて外出を避ける社会的雰囲気に影響されてコンペの中止が相次ぐばかりか、慶北道のように非常事態に備えて公務員にゴルフ自粛指令が発動されたこともあって、来客が急激に減少。

 玄関に発熱チェックモニターを設置しているコースもあるが、それが余計に不安を煽り、とあるゴルフ場関係者によると、売上が例年に比べ30パーセントも減少しているという。その影響も受けてゴルフ場会員権取引も停滞し、6月10日付の日刊紙『亜州経済』では「ゴルフ会員権市場にもMERS余波」との記事が出た。

 また、6月16日に予定されていた参加選手規模1000名の全国学生ゴルフ大会がMERSを理由に中止発表するも、沈静化を訴える政府の要請もあって翌日には再開するなど、ドタバタ劇も絶えない。自宅での隔離対象となったソウル市在住の50代女性がゴルフに出かけてしまったり、ゴルフをした地方の市議会議員たちが「不謹慎」として槍玉に上がるほど。まさに韓国はMERS狂騒曲に揺れている。

 そこで気になるのが10月に予定されているプレジデンツカップだ。同時期に開催予定の釜山国際映画祭は6月の事前イベントが中止に追い込まれ、ボランティアの確保も難航しているというだけに心配だが、開催地となる仁川市に確認したところ、現状では異常なしとのこと。6月17日には市主催で『プレジデンツカップ推進状況報告会』が開かれ、警察庁や教育庁など12の支援本部がその準備状況を確認し合ったという。支援団長の仁川市長も、「大会を通じて仁川の価値を再創造しよう」と鼻息が荒いそうだが、大会名誉議長は開催国の行政トップが務めるのが慣例で、今回はパク・クネ大統領だ。しかし、MERS問題が長引けば大統領もその対策に追われ、プレジデンツカップどころではなくなるかもしれない。

 
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