パク・インビ、メジャー3連勝、MERS問題で沈む韓国に勇気と希望
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2015/7/7号
2015/6/30更新

パク・インビ、メジャー3連勝
MERS問題で沈む韓国に勇気と希望

 全米女子プロ選手権3連覇を達成し、20週ぶりに世界ランク1位に返り咲いたパク・インビの活躍に、韓国中が沸いている。

「優勝できたのは(スウィングコーチでもある)夫のお陰です」と、新婚さんらしい優勝コメントを残したパク・インビ。大会連覇は03~05年のアニカ・ソレンスタムに次いで2人目の快挙ということで、韓国メディアでも大きく取り上げられた。

 その快挙を称える記事のなかで、もっとも多いのは韓国の国民的英雄パク・セリとの比較だ。パク・セリが持つ韓国人最多メジャー勝利数(5勝)を超える6勝目を達成したことで、「セリ・キッズだったパク・インビ、セリを超えた!」(『世界日報』)、「もはや殿堂入りも確実」(『聯合ニュース』)とする記事も目立った。それどころかその快挙は社説や論説コラムでも大きく扱われている。

 例えば地方紙『慶北毎日』は、「パク・インビは日照りに甘雨になってくれた」と論説コラムで、「MERS(中東呼吸器症候群)は沈静せず、雨は降らない。大統領は外交問題を棚上げして国民慰労に奔走するが、民心はますます混乱している。パク・インビの朗報はそんな日照りの韓国に甘雨をもたらした」と賞賛。地方紙『金剛日報』に至っては「勇気と希望を与えてくたれパク・インビ、リーダーたちは何をしている」と題した社説を掲載し、「パク・インビに比べ、国のリーダーたちは何をしている。国民たちに勇気と希望を与えるどころか、根気と恐怖を与えるだけに止まっていないか省察すべきだ」としているほど。パク・インビの快挙をたたえる記事が、なぜか国の指導者に対する批判へと展開。ふいに矛先を向けられたほうにとっては、とんだ災難だったよう……。

 
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