サントリーレディスで今季2勝目を挙げ、早くもギアを上げてきた成田美寿々。強さの秘密は"チームプレー"なんだとか。
"不可能"の象徴とされてきた青いバラを贈られた成田。「もう不可能なんてない」と声が聞こえてきそう
"チーム成田"で監督的な存在なのが父・俊弘さん。さらに、スウィング担当の井上透コーチ、フィジカル担当の安福一貴トレーナー、そしてプレーヤーの成田。
現在の長期目標は、来年の7月のリオ五輪の代表メンバー入りで、そのために世界ランキングで日本人で上位2位入りに照準を合わせている。
「ポイント獲得には米ツアー参戦が一番良いのだけれど、彼女がそれを望まないので、ポイントが高いメジャーに目標を合わせることになります」(俊弘さん)
そこでいまは、短期的な目標を全米女子オープンと全英女子オープンに設定し、それに向けて井上・安福両コーチが、その時期に最高のパフォーマンスを出させるためのコーチングをしている。
「技術とフィジカル面での一つのピーキングを全米女子にもっていくために、試合の合間にミニキャンプを張り、そこで現在の課題の提示と修正を行います」と井上コーチ。
成田は今シーズン、ほぼ試合を3出1休のペースでこなしているが、その休んだ週はミニキャンプで技術とフィジカルのチェック&リカバリーを行っているのだ。
「成田はトップが低くなり、クラブがインサイドから下りてくるのが調子が落ちてきた現れ。そういうサインが出たときにミニキャンプで素早くその芽を摘み取ることで調子の波を最低限に抑える、全体のボトムラインを高く保つんです」と井上コーチ。
「後半戦の目標は、平均ストローク60台で、そのためには、1ラウンドで3アンダーペースで回らないといけない計算になります」と俊之さん。
成田本人は「父がいろいろ考えてくれて、私はそれに従っているだけなんで」と謙遜するが、それを完璧にこなせるのはさすが成田だ。
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