週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/2号
2014/8/25更新

全米プロ暗闇決着!
最終ホールの「打ち込み」に賛否両論

 ローリー・マキロイがメジャー2連勝を飾った全米プロは『マキロイ時代』の到来を告げる舞台でもあった。だがその裏で肝心のクライマックスで起きた異例の"措置"を巡り賛否両論が巻き起こっている。

 PGAツアーではなく全米プロゴルフ協会(PGA)が主催する唯一のメジャーでそれは起きた。最終ラウンドが雷雨に見舞われ進行が2時間近く遅れたため最終組が最終ホールにたどり着いたのは日没の10分前。

 このままでは日没までにホールアウトするのは難しい。そこでマキロイは前の組のミケルソンとファウラーが第2打地点にたどり着く前にティショットを打つことを許された。もちろんPGA(競技委員)の指示である。ファウラーもマキロイに「OK」と声をかけたという。

 暗闇が迫るなかミケルソンとファウラーも異例の措置を容認。その時点で首位のマキロイと2位に並ぶ2人との差は2打。イーグルなら一気に並ぶ可能性があった。

 いつにも増して集中したい状況だったが、今度は2人がホールアウトするのを待たず、最終組が2打目を打ってきたのだが、PGAの指示がミケルソンとファウラーの神経を逆なでした。

「あれで結果が変わったとは思わない。マキロイの優勝に文句はない。でもパー5でグリーン上のプレーを中断させて後ろの組に打たせるなんてありなのか?」とミケルソンがいえば「ティショットを打つのはOKした。でも2打目まで打たせるとは思ってもいなかった」とファウラー。

 マキロイが2打目を打った時点で日没数分前。グリーンのラインも見えないほど暗かったから、早く終わらせたいという主催者の思い、優勝者が見たいというギャラリーの期待、マキロイの「決めてしまいたい」という気持ちもわかる。だがイーグルならプレーオフの可能性もあった2人にとっては不完全燃焼の決着となってしまった。

「ラウンド後2人には感謝の気持ちを伝えた。2人のお蔭でホールアウトできた」とマキロイ。近い将来、今回割を食った2人にも完全燃焼する機会が訪れてほしいものだ。

 
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