週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/6号
2011/11/28更新

「もしも賞金」3300万円。VISA優勝のスーパーアマ
松山英樹のプロ転向は大学4年生の秋になる?


帽子をとって頭を下げる姿に好感

 VISA太平洋でミラクル勝利を挙げたのは、ご存じ松山英樹。大学2年生のアマチュアが、歴戦のプロたちを屠(ほふ)ってのみごとな優勝劇に日本中が盛り上がった。

 1973年ツアー試行後では、アマでのツアー優勝は80年の倉本昌弘(中四国オープン)、07年の石川遼(マンシングウェアKBS)に次いで3人目の快挙。世界ランクも541位から196位へと大躍進した。

 この松山のプレーについて「アマらしい」「清々しい」「武士のようだ」と賞賛の声が上がった。

 ある名門コースの理事長は「最終ホールで最終パットを入れたあと、ガッツポーズなどなく、すぐさま帽子をとってギャラリーの拍手に応えていましたよね。あれこそアマチュアの立ち居振る舞いです。服装も日本オープンでの高校生たちとは大違いで、実にスポーツマンらしい。久しぶりにアマらしい選手を見ました」

 最終日、松山の服装は白シャツに黄色のズボンとシンプル。スッキリ短髪で、アクセサリーなどもつけていなかった。

 ちなみにポロシャツの胸で目立っていたペンギンのロゴは東北福祉大ゴルフ部のキャラクター。キャップ、ベルト、シューズ、ギア類はスリクソンを愛用している。




 松山はアマ規定により、賞金も副賞の車ももらえない。VISAでは、松山の代わりに単独2位の谷口徹が賞金と副賞のBMW640i(約1000万円)を手にした。「賞金は贈与税がかかるから無理だけど、クルマなら貸してもいいかな」という谷口に、笑顔で応えた松山。翌週のダンロップフェニックスでは18番グリーン奥に飾られた副賞のベンツをじっと見ていて、マイカーには興味がある様子。

 松山がプロだった場合、今回の勝利で優勝賞金2250万円を得ることができた。ほかにも、マスターズ27位が456万7424円(海外加算賞金)、サンクロレラ6位が478万8750円、日本オープン44位で109万円。松山の「もしも賞金」は、じつに3294万6174円になる。賞金ランク28位相当(VISA終了時点)だ。

 プロの優勝者は、翌週からシーズン終了までと翌年から2年間シードが得られる。つまり、松山はその間にプロ宣言すれば、ツアーにはいつでも出られることになる。では、気になる松山のプロ転向はいつなのか。「大学を卒業してからのプロ転向という意志は変わっていない」という松山だが、ゴルフファンとしては1日も早いプロ転向を期待するだろう。

 卒業前のプロ転向の可能性を考えてみよう。今年アジアアマで2連覇し、アマとして来年のマスターズに出場する権利を得ている松山だから、マスターズ前にプロ転向することはまずない。マスターズ翌週にプロ宣言して、男子ツアー第2戦からという可能性もなくはないが、それよりも、シード権があり部活動も卒業する2013年、大学4年生の秋にプロ転向する可能性のほうが高い。VISAの優勝を除いても、わずか3試合で1000万円稼げる実力を持っている松山。秋にプロになり、日本オープン以降の5~6試合に出場して、一気に翌年の賞金シードを狙うという手もあるわけだ。

ゴルフの
武蔵と小次郎




 松山英樹と石川遼。石川が91年、松山が92年生まれだが、松山は早生まれなので二人は同学年。中学の頃に一緒に回ったこともあるという。共にアマチュアでツアー優勝している。

「ヒデキは歩くリズムがいい。スコアが悪ければ、歩くリズムや姿勢が悪くなるものだが、ヒデキは歩き方を見ただけではスコアがいいのか悪いかわからない。いつもリズムが一定なのがいい」とはライバル石川の松山評だ。

 武蔵と小次郎。いずれ武蔵・松山と小次郎・石川のしのぎを削る「巌流島の決闘」が頻繁に行われるときが来るに違いない。

 最終日、最終組で優勝争いを繰り広げ、最終ホールでは先にイーグルチャンスにつけながら、松山がその内側に2オンして、惜敗した谷口は語る。

「あそこ(ピンそば50センチ)に打ってくるわけだから、松山はスケールが大きい。いつでもプロに来いよ。十分、その力がある。体を使って振り切るスウィングだ。いつでもオレのところに来い」

 同じく、最終組で回った鈴木亨の松山評。

「飛距離も出るし背も高く、待ち望んでいた大物が現れたという感じがしたね。スウィングも好きだけれど、パターのタッチが柔らかかった。いいんじゃない」

 ダンロップフェニックスの練習日にラウンドを共にした、大学の先輩である宮里優作も認める。

「スウィングは若々しいですね。腰と体が強いからあれだけねじれるのだと思う。自分にはあれは無理。(松山くんにゴルフを教えた? と聞かれ)いや、逆に教わっています。アプローチはグリップを締めて打っていて、それがいいなって思って『どうやって打っているの』と聞いたんだけど、『あんまり考えてないっす』と言われました」

 ツアーナンバーワンの飛ばし屋、諸藤将次も「構えがどっしりしていていい。構えが悪いとスウィングが緩むので、構えがいいのはスウィングが緩まない証拠」とドライバーショットの安定感に太鼓判を押した。

 
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